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interview

<事例紹介:株式会社カブキ 代表取締役 片川様 営業部長 石黒様>

株式会社カブキが未開拓の市場における新規事業の立ち上げでプロセルトラクションを活用した経緯とその成果

新たな市場に参入し、事業を立ち上げるにあたって十分なセールスの知見とリソースを保有できているケースは多くありません。新たにセールス体制を構築するためには、時間と費用がかかり、BtoBセールスのノウハウも必要となります。

株式会社カブキは、ウェブコンサルティングを主力に事業を展開してきましたが、新規事業として、ポケモンカード価格比較サイトをリリースいたしました。未経験の市場で事業を構築するにあたって、BtoBの適切なセールスリストの作成・テレマーケティングの体制を構築していく必要がありました。

新規事業を立ち上げた際の懸念点と実際の成果について、代表の片川様、営業部長の石黒様にプロセルトラクション代表の長谷川裕樹と、営業担当の小山隆弘がお話をお伺いしました。

1.事業内容と、新規事業立ち上げ時の懸念点

小山:
本日は、貴重なお時間いただきありがとうございます。最初に「ポケカジラ」の事業内容についてご紹介いただけますでしょうか。
片川:
はい。ポケカジラは、一言で言うと、ポケモンカードゲームの 価格.comになります。
ポケモンカードゲームに限らずなのですが、このトレーディングカードの業界は、メーカーさんが、何が入っているかわからないカードパックを、おもちゃ屋さんや、最近だと、書店さん、家電量販店さん、そしてもちろんカードショップさんに、売るわけなのですが、 それを開封した方が、使わないカードを2次流通のカードショップに売って、それをさらに、もう一度流通させるっていうのが非常に盛んな業界でございます。

この2次流通のメリットは、ユーザー(ポケモンカードゲームのプレイヤー)から見て、欲しいカードだけが、ピンポイントで手に入るというところであるのですが、カードゲームの特性上、色々なカードをたくさん買うことになるわけです。なのでなるべく安く、しかもまとめて買いたいというのがニーズとしてある一方で、どこが安いのかを比較できるサービスは、ポケモンカードゲームに関しては、従来なかったので、私どもで立ち上げたという次第です。 カードに対して、各ショップさんの販売価格で比較できるような仕様になっていますので、 ユーザーさんで、ここが安いなって判断された場合、店名を押してもらいます。
この時にこのクリックされたお店さんの方から私どもが一定のクリック単価をいただく、というような形です。
小山:
はい、ありがとうございます。今回、新規事業の立ち上げでしたが、そちらに関して、新規事業としての立ち上げの不安ですとか懸念点はどういったものがありましたか。
片川:
そうですね。私どもも大きな会社ではございませんので、正直なところ、 不安とか懸念とか、障害、課題だらけだったんです。営業の側面で言いますと、まずはその営業のリソース、具体的には、営業パーソンがほとんどいないというところです。
石黒:
元々、弊社自身が 主力事業としてウェブコンサルティングのご支援をやっているので、当然それも同時並行でやってる中で、新規サービスの立ち上げをやらなきゃいけないというところにおいては、本当にリソースが足りないという相当な課題でした。
片川:
あとは、そことも関連して、なぜ私たちがポケカジラに取り組むかと申し上げますと、社内にそのトレーディングカードが好きなメンバーが揃ってたからっていうのが大きいです。とはいえ、カードショップのecさんとのパイプがあるわけでは全くないんです。なので、そういったところに0からお声がけをしていかなければいけないです。
ポケカジラのビジネスモデル的には、たくさんのカードショップさんに掲載していただかないと、比較というこのテーマ自体が成り立たないので、それをきちんと確保できるか。
どれだけのカードショップさんにお話を聞いてもらえるかっていうのは、まさに不安な点であったかと思います。
小山:
はい。反応がどれだけいただけるのかが、未知数な状況だったのですね。
片川:
反応は正直なところ、 いいかなと思っていたんですけど、お声がけですよね。どうやってコンタクトを取ったらいいのかというか、コンタクトが取れるかっていうのが、すごく不安でした。どこの馬の骨ともわからない奴らが、この比較サイト、サービスをやるっていうわけですから、カードショップさんからしたらですね。
小山:
そうですね、御社としても、ポケモンカードの比較サービスとしてのニーズがある状況であっても、やはり営業先の連絡先を知らないですとか、0ベースで、新しいサービスの営業ってなると、なかなかハードルも高いと思うので、その点に関しては不安があったっていうところですね。 ありがとうございます。

2.外部パートナーへ期待したこと

弊社や、外部パートナーに対して期待していたものとしては、どういったものがありますか。

石黒:
もちろん、1件でも多く掲載していただける見込みのあるショップ様を開拓していただくことですね。あとは営業対象になりうるショップ様がどれだけいるのかというのも、我々自身もわからない中だったので、営業対象のリスト化にも非常に期待しておりました。
片川:
まずリソースが足りないので、そこの補填をしていただくのが、まず第1なのですが、その中でも、コール、テレアポを代行していただく中で、アタックする対象が通常の依頼主、いわゆる御社にとっての発注者が、通常よりも少ないと思ったんです。そんなにたくさんカードショップってないだろうと。いわゆるBtoBのビジネスとかであれば、 帝国データバンクを上から下までかけていくことがSaaSとかであれば可能なわけなのですが、当社のこのポケカジラの場合は、ちょっとその対応が難しいというところで、1つ1つのカードショップさんに対して、きめ細やかな対応が取れるところが良いなという期待感はありましたね。
長谷川:
あとは、先ほど石黒さんもおっしゃってた、掲載対象となる店舗、会社がどれだけあるのかっていうところですよね。
石黒:
はい、リストを作っていただくことですね。
長谷川:
ありがとうございます。まとめさせていただくと、御社がエンドユーザー目線で、こういうカード単位で横断比較できるような サービスがあったらなというところで、多分このサービスの着想があったと思うんですけれども、それをビジネスとして運営していくにあたっては、トレカショップさんに掲載していただくのと、アフィリエイト課金していただく合意を得ないといけない。 ただそこの対象となる店舗が本当にどれだけあるのかというのと、その対象が、ほぼ間違いなく少ないだろうというところで、いかに丁寧にアプローチして商談化をしていくかというところが重要だということですね。

3.依頼理由

その中で、弊社を選んでいただいた理由というところで言うと、どういったところにありますか。

石黒:
今回、営業をご支援いただく外部パートナー様の選定を私が主に動いたんですが、 7社にお声をおかけしました。で、 やはりですね、これは当初から懸念してた通りなんですけど、そもそも営業代行会社さんからしたらリストが少なかろうというところであったり、そもそもこのポケカジラの営業ご支援に弊社がかけられる予算が限定的だよっていうところ。 ここをネックに、4社は断られました。うち1社なんかは、問い合わせのメールでもうお断りみたいな ところもあったんです。
3社が一応、見積もり出していただくところまで行ったんですけど、そのうち1社は、あんまりこう前向きな姿勢を、このお打ち合わせの場とかでも示していただけなかったいうところで、ちょっとないかなと。
もう1社は、前向きな取り組み姿勢を示してはいただいたんですけど、リスト化のところがちょっとネックで、 あんまりそこにですね、工数をかけていただけなさそうな感触でした。
具体的には、そのリストのところは、できるだけこのカブキから出してくださいよといった形でした。
そこに対して、御社はお打ち合わせ段階で、その辺りもしっかりケアしていただくっていうところと、単純にテレマーケティングという手段だけにこだわらず、限られた予算ではあるけども、その中でテレマーケティングだけではなく、問い合わせフォームからもアプローチしていただけるし、さらにDMを送っていただけるという、あ、この予算なのに、ここまでやっていただけるんだっていうんですね、正直、ちょっと驚いたくらいなんですけど、というところもありました。
決め手は、率直に打ち合わせで、長谷川さんに、「こんなビジネスなんですけど、加盟店さんアポ取れると思いますか。」って言ったら、「取れます!」って、非常に力強い お言葉をいただいたというのが、また1つ、決め手になったというところですね。
長谷川:
ありがとうございます。 多分、一般的なテレアポ代行の会社ですと、 やはり、量アプローチして、数打ちゃ当たるみたいな形なので、そうなると対象が少ないと、すぐ終わっちゃう。なので多分、対応できませんっていうところだと思うんですよね。
うちでいうと御社のように、そもそもターゲットが少ない事業もそうですし、あと例えば、 ターゲットいっぱいるけど、この中のトップ100社にアプローチしたいとか、そういった相談もいただいてまして、その時に、やはり電話だけで取るのってやっぱ難しいんです。
なのでフォーム営業と、セールスレターを組み合わせてアプローチしていこうと。多分、そこの、フォーム営業とセールスレターのソリューションを持っているっていうところが、例えば他の会社さんと違う、丁寧なアプローチができるっていうところです。
それが実際に、そのやり方があったから、アポイントを取得できたと思います。電話だけだったら、あの件数は無理だったと思うので。
石黒:
そうですね。細やかさは非常によかったです。ありがたかったです。
長谷川:
加えて、リスト作成のところで言うと、うちがですね、子会社で、BPOの会社を持ってるんです。そこで、フォーム営業とか、セールスレターも作ったりするんですけど。そこでリスト作成をできるというところも、他社さんと違ったところだったのかなと今お伺いして思っておりました。
石黒:
リストのところで言うと、ざっくり、弊社内で知ってるカードショップさんをピックアップしていったら、 20件ぐらいのリストができたんですよね。で、それを御社にお願いしたら、最終的には130件を超えるリストになったんです。
本当に我々が全く知らないショップさんももちろんありまして、これは御社のお力添えがなかったら、なかなか自社では相当時間かけないとできなかったんじゃなかったのかなってところで、助かったところですね。
長谷川:
そこも、結構アナログに、色々検索を工夫して、リスト化するとかをやってるので、多分、その時のこういう検索ワードで検索したら、出てくるんじゃないかと。そこのノウハウがあったのも、大きいかと思います。
石黒:
はい、 そうですね。色々工夫していただいたんだなという思いでした。

4.取り組み内容(プロセルトラクション記載)

①リスト作成
・リストのピックアップをする為にポケモンカードの売買を実施しているサイトをGoogle検索で探し、その中からパック売りでは無くカード単体としての売買を実施しているサイトを絞り込む
→詐欺サイト条件に合わないサイトは除外する作業も実施し、ブラッシュアップ

②スクリプト作成
・リストが想定より少ない件数になった為、1件1件無駄にならないように架電時のヒアリング内容を強化して対応できるように作成

③架電業務
・何度も架電を繰り返していく中で担当者の方がいらっしゃる時間の確認やお名前を引き出す作業を実施して、メールでの接触もできるようにアドレスのヒアリングも実施

④メール業務
・ヒアリングをしたメールアドレスに対して資料やサイトリンクを添付して案内をし、打ち合わせの実施がしやすいように事前に候補日の送付

⑤問い合わせフォーム営業
・不在が続いたり担当者がわからない場合には問い合わせフォーム営業を実施して企業へのサービスアピールを実施してご連絡をお待ちしたり、後から架電で後追いで営業を実施

⑥手紙営業
・メールや問い合わせフォームでのご連絡が繋がらない場合で合っても需要がありそうな企業に向けて手紙を送付し、後から架電で後追い営業を実施

⑦案件終了報告書の作成
・取り組んだ内容の記載や数字のまとめ、営業先の傾向分析
・案件終了後もカブキ様から営業をして商談ができそうな企業をピックアップして引継ぎ

5.取り組みに対する成果・評価

長谷川:
取り組みプロセス、および 定量的な成果で言うと、いかがでしたでしょうか。
石黒:
はい、結果としては、限られた期間ではありましたが、11件のアポを獲得していただきました。当初、片川とは最大10件ぐらい取れたらいいんじゃないかな、ぐらいの話をしてたんです。それを見事に上回るアポイント獲得していただいて、実際に商談になったショップ様とは、非常に高確率で、実際に成約まで結びついたというのもありましたので、非常にですね、満足しております。お願いしてよかったという風に思ってます。
長谷川:
御社が商談して、ほぼ成約になった形ですか
石黒:
はい、しかも9割方成約です。
長谷川:
ちなみに、その後、掲載した後の満足度とかあったりするんですか。
石黒:
はい。ポケカジラが、オープンしたのが10月の終わりでして、ポケカジラ自体の集客が、まだまだこれからというところなので、加盟店様へ、集客だったり、売り上げ貢献っていうところでお力になるのは、まだちょっとこれからという感じですね。
長谷川:
9割ってすごいですね。
石黒:
そうですね。
長谷川:
店舗さん側のニーズも強かったってことですよね。
石黒:
おっしゃる通りです。
長谷川:
そこはやっぱり最初の見立てがやはり合ってたんじゃないかなって思います。
逆にここで集客が増えて、 ポケカジラさんのこの業界における知名度が増えたら、多分問い合わせが 店舗さんから勝手に来そうですよね。
石黒:
そうですね。ありがたいことにポケカジラをリリースして以降、まだ数は少ないですけど、ショップ様から問い合わせもいただくことも既にあります。
長谷川:
そうですよね。そこでちゃんと10社あれば、それなりの品揃えになると思うので。2社だと、比較検討のサンプル数が少なくて、比較サイトとしての有用性も、失なっちゃったりするんですが、多分10社あれば、十分な比較検討ができるのかなと。
片川:
掲載のための開発というか、ショップさんごとに必要になっちゃうんですが、それが今、嬉しい悲鳴でちょっと追いつかないような状態になってます。
石黒:
掲載したいですってご要望いただいても、お待たせするようなスケジュールになっちゃってまして、
片川:
今、急ピッチで開発体制を整えてるところです。
長谷川:
競合がないですよね。競合がない中でのスタートなので、待ってましたぐらいの感じなんですかね。
片川:
そういうテンションは、商談の中で感じましたね。
石黒:
いくつかのショップ様では、もうこういうサイトがないから、自分たちでやろうとも思ってたんだよ、みたいな。
その期待にお応えしなきゃいけないなっていうのが、今後の運営の課題です。
長谷川:
そうですね。その辺も今後の御社の事業展開として、そのくらい店舗さんのニーズがあって、待ってましたという反応だったっていうところと、このようなサービスを、ショップさんじゃなくて、御社がやる意味があると思います。やはりこういうのを作っても、ユーザーに届かないともったいですし、御社のようなウェブマーケの会社さんだったらできると思うので、ここからはどんどん集客していくっていう感じですよね。
片川:
おっしゃる通りですね。
石黒:
もうちょっと補足していいですか。今回、完全に新規サービスだっていうことなんで、アプローチしていただく際に、ものが全くない状態だったと思うんですよ。こんなサービスですよっていうのも、 ミーティングで小山様、長谷川様にお伝えしたので、営業資料はギリギリなんとか作ったけど、サイトもできてなかったんです。そんな状況なのにも関わらず、アプローチをめげずに続けていただいて、しっかりアポを獲得していただいたっていうのは、これは非常にすごいな、ありがたいなって思いました。
小山:
そうですね。0ベースな状況ではあったんですけれども、長谷川から最初のミーティング時にもお伝えしたように、非常に良いサービスで、新しいサービスでありつつも、需要があるっていうのを、私も長谷川も感じていたので、 このサイトがない中でも、できるだけイメージでもいいので、出していただきたいですとか、資料もなるべくいただいてから、営業させていただければってところをお伝えしてました。
サービスの状況を口頭説明させていただきながら、後から補足してもいいかなって思いで対応させていただいた部分もありますし、弊社の対応が終わった後も、サイトが出来上がり次第後から営業かければ、おそらくもっとアポ取得につながると思いますよっていうのは、報告させていただいたところですね。
石黒:
ここは良いサービスなんだっていうのを、御社側も信じていただいたというか、そうだったと思いますし、今小山さんのおっしゃった後半のところですね、御社が作っていただいたリストを基に、ちょっと今開発で待たせちゃうんで、今現在は一旦営業活動ストップしてるんですが、私の方でいただいたリスト、一巡、またコールしたり、問い合わせフォーム投げたりしてみたんですね。
そしたらさらにアポ獲得、プラス2件ぐらいはできたというところなんで、引き続きあのリストはまだまだ活用させていただきたいなという風に思っております。
長谷川:
そうですね、その営業リストに、ポケカジラさんのリンク付きで送ったら、全然また反応が変わると思います。イメージがよりつくと思います。
電話で繋がったら、とにかくじゃあこれ見てくださいと送るだけでも全然違いそうだなっていう。話が早いと思います。
片川:
なのでディスアドバンテージな状況で、 これだけ成果あげていただいたっていうのも、非常に感謝してますし、 その道中で、やっぱり石黒が検討段階で感じてた、テレマーケティングに限らないアプローチ方法を、試みていただけるっていうことだと、具体的には、フォームとダイレクトメールですね。途中でフォームから反応がありましたっていうことが何件か発生してたと思うので、その点も非常に良かったなって思ってますね。
私が補足したいのもこちらの1点目と、2点目の補足としては、毎日連絡くださるのが、非常に信頼感というか、助かりました。非常によかったです。 どういう活動してるのかなって、ともするとわからない ビジネスモデルでいらっしゃるじゃないですか。
それが、今日こんなことやりましたとっていう数字付き入れてアウトプットしてくださっていたのに加えて、反省点というか、今後に向けての改善点みたいなこともフィードバックして、御社内で展開してくださってたんで、そこは非常に心強いと思いました。それを受けて私たちも、それはこれこれこうですよ、例えばこんなセールストークって考えられると思いますよみたいな、建設的なやり取りもできたんで、非常に1か月、短い間の活動でしたけど、密度の濃い取り組みができたなと思い満足してます。
長谷川:
ありがたい限りです。本当にわざわざお時間いただきありがとうございます。