30代で未経験から事務職への転職を考える人は少なくありません。現在の仕事が、体力的に厳しかったり、家庭とのバランスを取りたいという理由から、デスクワークへの移行を目指す人が増えています。
今回の記事では、30代の未経験者が、事務職に転職するためのポイントをまとめました。主に、メリットや必要なスキル、そして、具体的な転職方法について幅広く解説しましたので、ぜひ最後までご覧ください。
目次
30代で未経験から事務職に転職する3つのメリット
事務職に挑戦したいけれど、どんなメリットがあるのか判らないと思っている方も、多いかもしれません。まず30代で未経験から、事務職に転職するメリットを3つ解説します。
プライベートを確保しやすい
事務職の大きなメリットの1つは、プライベートを確保しやすい点です。多くの事務職は、残業が少なく定時で業務が終わります。長時間労働が少ないため、家族や友人などと過ごす時間を保てるでしょう。趣味や習い事などの予定も入れやすくなります。業種によりますが、土日・祝日のカレンダーどおり休みになるケースが多いため、計画的な休暇も取りやすいです。
営業職など、いつも慌ただしく働いてきた人にとっては、事務職は体力的な負担を軽減し、生活の質を向上させる大きな転職理由となります。
パソコン(PC)関連のスキルが身につく
事務職に転職すると、PC関連のスキルが自然と身につきます。日常の事務仕事で使われるMicrosoft office(Word、Excel、PowerPointなど)や、顧客のデータ管理で使われる専用ソフトの使用経験は、他の職種でも大いに役に立つスキルです。
これまで仕事でPC操作をほぼしてこなかった方でも、事務職に転職すればPCスキルを習得でき、その後の将来的なキャリアの幅を広げられるでしょう。
コミュニケーション能力がアップする
事務職では、他部署との調整や、顧客対応など、コミュニケーションが欠かせません。
このため、事務職を経験すれば、コミュニケーション能力が自然と身につくでしょう。
一人で黙々とする仕事を行っていた方であっても、事務職に挑戦することで、対人スキルが磨かれる場面は多くあります。コミュニケーションスキルは、事務職だけでなく、今後さまざまな職業に就く際にも、優位に働きます。
事務職に求められる4つのスキル
30代未経験の方が、事務職に挑戦する場合、持っていると採用されやすいスキルがいくつかあります。評価されやすい4つのスキルを詳しく紹介します。
基本的なビジネスマナー
事務職に求められる基本的なスキルの1つは、ビジネスマナーです。
ビジネスマナーには、電話対応やメールの書き方、訪問者の応対など、社会人としての基本的な礼儀作法が含まれます。
これらのスキルは、職場で信頼を築くために、非常に重要です。
未経験者であっても、ビジネスマナーをしっかりと身につければ、採用される可能性が上がりますし、職場での評価を高められるでしょう。
優れたコミュニケーション能力
事務職では、他部署や外部とのやり取りが多く発生します。
そのため、優れたコミュニケーション能力が求められるのです。具体的には、判りやすく用法を伝える力や、相手の意図を正確に理解する力が重要になるでしょう。
未経験から30代以降で事務職に挑戦するのであれば、社会人としての経験をもとにコミュニケーション能力の有無はチェックされる可能性が高いでしょう。
正確でスピーディーな処理能力
事務職には正確でスピーディーな処理能力が求められます。
データ入力や書類制作など、細かい作業が多く、また急な業務依頼が発生することもあるでしょう。
スピードを速めるとミスを伴うリスクが高まりますが、エラーを最小限に抑え、効率よく業務を進める力がある事務職は、あらゆる職場で重宝されます。
経験が浅いうちは、一つの業務に時間がかかるのは当然のことです。そこで、スピーディーな処理を心がけていけば、他の事務職員とも差別化できます。
その後のキャリアも有利になるでしょう。
PCの基本操作とオフィスソフトの活用
事務職では、PCの基本操作や、Microsoft Officeなどよく使われるソフトに関するスキルは不可欠です。
WordやExcel、PowerPointなどのソフトを使いこなせれば、それだけで採用される可能性が上がります。
PCの基本操作やOfficeの活用については、独学でも十分に知識を深められるので、転職活動をする前に少しずつ勉強しておくと良いでしょう。
自信のある人は、どのレベルのスキルがあるかを職務経歴書に記載し、タイピング数値などもアピールすると採用確率を高められます。
未経験者が挑戦しやすい事務職の種類4選
事務職は、未経験者でも挑戦しやすい職種といえます。しかし、難易度の高い専門的な事務職もあるので、注意が必要です。ここでは未経験者でも採用される可能性が高い4つの事務職をまとめました。
一般事務
一般事務は、未経験者にとって最も挑戦しやすい事務職の1つです。
業務が多岐にわたり、色々な経験を積めます。電話対応、来客対応、データ入力、書類作成など事務の基本を学ぶのに最適です。多くの方がイメージする「いわゆる事務の仕事」に近いといえます。
一般事務の求人数は多く、30代の未経験の方でも採用に積極的な企業は少なくありません。
会話好きな人におすすめの営業事務
営業事務は、営業部門をサポートする役割を担います。
電話やメールでの顧客対応、営業資料の作成、契約書類の管理、請求書発行の準備などが主な業務です。
営業事務は、営業担当者のサポートを行う中で、営業プロセスや、顧客管理のノウハウを学べ、将来的には営業職へのキャリアアップできる場合もあります。
営業職の代わりに顧客とコミュニケーションをとる場面もあるので、やりがいを感じやすいでしょう。営業事務は、特に対人スキルを活かして転職したいという方に、おすすめの職種です。
キャリアアップにつながりやすい経理事務
経理事務は、会社の財政管理をサポートする、重要な役割を担います。
伝票処理や経費精算、請求書の発行、入出金の管理などが主な業務です。
経理業務が未経験でも基礎的な簿記の知識があれば挑戦は可能です。経理のスキルは、他の職種でも活かせるため、将来的なキャリアアップにつながります。また、経理の知識は、企業運営の根幹に関わるため、会社全体の仕組みを理解できるようになるでしょう。
法律の知識が身につく人事サポート
人事サポートは、採用活動や社員の労務管理など人事の仕事全般をサポートします。
求人広告の作成や、応募者の対応、入退社手続き、給与計算、社会保険手続きなど、多岐にわたる業務を行います。
人事事務は、労働法や社会保険に関する法律の知識が求められるため、これらの専門的な知識が身につくでしょう。また、未経験者でも積極的に学ぶ姿勢があれば、挑戦できる職種です。人事制度や法律などに興味があり、組織運営に関わりたい方には、おすすめと言えます。
プロセルトラクションが30代未経験からの事務職への転職をサポート
この記事で30代から未経験で事務職に挑戦する方法は説明していますが、30代未経験の方が、事務職に採用されるのは、かんたんではありません。そこでプロセルトラクションではあなたにマッチした就職活動のサポートを致します。
30代未経験者が事務職に転職するための3つの方法
30代の未経験者であっても、事務職に転職する方法はさまざまです。
しかし、20代の若い世代に比べると幾分か不利な場面もあります。30代の未経験者が事務職に転職するための方法を紹介します。
現在の仕事を続けながら勉強してスキルを磨く
30代の未経験者が事務職に転職する際、関連した資格を持っていると、選考を有利に進められるでしょう。具体的な資格については、また、別の見出しで詳しく解説しますが、事務職でよく使われるMOSや、日商簿記といった資格を有していると効果的です。
転職先が決まる前に仕事をやめると、スキルアップの時間は確保しやすいものの、まとまった収入が途切れることで転職活動に焦りが生まれやすくなります。基本的には、現在の仕事をつづけながら事務職に転職するためのスキルアップを図ったほうが安全です。
資格を取得するためには、オンラインを使った個人学習や、夜間の専門学校などがおすすめです。特にオンラインを利用した学習は、自分のペースで行える利点があります。現職の業務と並行して行えますので、実践してみると良いでしょう。
これまでのキャリアを活かす
未経験から事務職を目指す際は、これまでのキャリアを活かした就職活動をするようにしてください。販売業をしていた方なら、接客スキルをアピールすると効果的です。
直接事務職とは関係ないと思われる職歴も、転職の際の有効なアピールポイントとなります。販売職で培ったコミュニケーション能力や顧客対応のスキルは、営業事務などでも評価される可能性があるためです。
事務職の業務範囲は、職場によってさまざまです。そのスタッフの適性やスキルによっても変化することがあります。ご自身の経歴をもとに「何ができるか」を訴求することが大切です。
雇用形態へのこだわりを捨てる
30代から事務職に転職する際、雇用形態に固執すると求人となかなかマッチしない恐れがあります。
正社員にこだわらず、契約社員や派遣社員としてスタートし、実務経験を増やせば、新しい道が開かれやすくなるためです。
仮に、契約社員や派遣社員の募集であっても、まずは事務職に慣れる必要があるため、積極的に応募するようにしましょう。短期間で多くのスキルを身につけられますし、実務経験を積めば、将来的に正社員を目指す時にも有利に働きます。
事務職未経験でも採用されやすい3つの業界
事務職は、あらゆる業界、あらゆる会社で必要とされる職種の1つです。同時に、未経験者でも採用されやすい業界とその理由、どのような人材が特に必要とされるかを解説します。
企業規模が大きい金融業界
社会的なインパクト、企業規模も大きいのが金融業界の特徴であり、事務職への需要も高いといえます。銀行、保険会社、証券会社など、多くの金融機関で事務職のポジションが求められています。
金融業界の事務は、主にデータ入力、書類整理、電話やメール対応、そして窓口での顧客対応がメインの仕事が中心です。特に、入出金の記録や保険金請求の対応など、お金に関する業務が中心となってくるので、几帳面な性格な人に向いています。
専門知識が身につくIT業界
IT業界は、システム開発会社、ソフトウェア企業、ネットワーク関連企業など、多くの企業が存在しています。それぞれの企業で事務職への需要も高まっているのです。IT業界の事務は、人材が不足しているため、未経験でも採用される確率が高くなっています。
主な仕事内容は、PCの初期設定やソフトウェアのダウンロードなどです。また、IT機器のマニュアルを作ったり、エンジニアたちの補助をする場面もあるでしょう。ITは日々進化しているため、勉強意欲が高く、新しいチャレンジをしたい方に、特におすすめです。
きめ細かくスピーディな対応が求められる広告業界
広告業界には、広告代理店、マーケティング会社、デジタルエージェンシーなどの企業があります。事務職のポジションも豊富であり、クリエイティブな環境で働く機会が多いです。トレンドに敏感な方にとっては、特に魅力的な業界と言えます。
広告業界の事務は、PCを使った集計・分析業務、データ入力や顧客対応などがメインです。仕事に慣れていくと、WEB知識などが身につきやすい業界でもあります。
特に、インターネット広告市場は、急成長を遂げており、SNSや動画サイトに挿入される動画広告は勢力を伸ばしているので、覚えておきましょう。このような業務を行っている企業は、未経験者の採用も積極的に行っているため、狙い目です。
営業サポートのニーズが高い人材業界
人材業界は、外回りの多い営業スタッフのアシスタント業務が必要とされます。事務職は、書類の作成、データ入力、在庫管理や顧客へのメール送付など、秘書のような役割が求められます。
現場のスタッフや求職者などとのコミュニケーションを取る機会が多く、基本的なPCスキルに加えて人柄や意欲といった面が重要視されやすくなっています。真面目な性格でコツコツと仕事を行いたい方にとっては、おすすめの業界です。
未経験者こそ取得したい事務職関連の資格3選
未経験から事務職を目指すにあたっては、関連する資格を持っていると、有利に選考を進められるでしょう。そこで、30代の未経験者が事務職に転職する際に、取得しておくと良い、事務職関連の資格を3つに絞り、それぞれご紹介します。
PCスキルを証明できるMOS
MOS(Microsoft Office Specialist)はMicrosoft Office製品のスキルを証明する資格です。
この資格は、PCスキルを有している証明になるため、事務職を目指す未経験者にとっては、非常に有用になってきます。
特に、Word、Excel、PowerPointなどのOfficeソフトの操作スキルがあれば、実務でそれを活用ができるでしょう。MOS資格の取得は、企業に対して、即戦力であると強力にアピールできるツールになります。
MOSの試験は、一般レベルと上級レベルに分かれていますが、一般レベルの資格でも普段使われる基本的な機能を使いこなせるかが中心になるので、事務職の実務で役に立ってくれるでしょう。
また、MOSはWordとExcelの2つの試験に分かれています。事務職の現場では、計算機能の優れたExcelを使う機会の方が多いため、Excelの資格を狙うと良いかもしれません。
独学でも取得しやすい秘書検定2級
秘書検定2級は、ビジネスマナーやコミュニケーションスキルを証明する資格です。
事務職を目指す未経験者にとっては、非常に役に立つ資格となるでしょう。この資格は、秘書を目指す方が取得するものだと思われていますが、実は違います。
言葉遣いや文章作成スキル、ビジネスマナーなど、事務職に役立つ知識やスキルの習得ができるでしょう。秘書検定は、1級から3級までレベル別に分かれています。転職や実務で活用できるのは、2級以上なので、まずは2級を目指すと良いでしょう。
2級であれば、独学でも十分取得が可能ですし、一般常識やビジネスマナーに関する知識が深まり、さらに上司のサポート業務も学べます。事務職を目指す時に、有益になる資格なので、覚えておくと良いでしょう。
経理事務を目指す上で有利な日商簿記2級
専門的な事務職を目指す時は、日商簿記2級を持っていると有利です。特に、日商簿記2級は、未経験から経理事務に転職する際に、役に立つ資格になります。この資格を取得できれば、経理事務の作業ができるという確かな証明につながります。
1級から3級まである日商簿記は、2級以上の取得を目指すことをおすすめします。経理事務の応募条件として、2級以上の資格を有する者と設定する企業が多いためです。
日商簿記2級は、独学でも十分取得が可能です。市販の教材を使ったり、オンライン講座を利用したりすると良いでしょう。自分のペースで学習を進められます。また、過去問を繰り返し解くようにすれば、出題傾向を把握できますし、合格率が上がるでしょう。
30代未経験者が事務職の面接で気をつけるべき3つのポイント
いくら事務職に関する勉強をして資格を取得したとしても、面接の評価が悪ければ採用されません。そこでこの項目では、30代の未経験者が、事務職の面接で気をつけるべきポイントを3つに絞り、それぞれ解説していきます。
志望動機と転職理由の明確化
まず、志望動機と転職理由を明確にするようにしてください。なぜなら、30代未経験者の場合、なぜ事務職を選び、どうして今のタイミングで転職を決意したのか、これを具体的に説明する必要があるためです。
具体的に志望動機と転職理由が説明できれば、面接官に対して、自分の意欲や目的意識を明確に伝えられるようになるでしょう。
志望動機を考える際には、自分の経験やスキルが、事務職でどのように活かせるか、具体的に述べると効果的です。また、事務職に対する興味や熱意を示すために、事前に応募する企業について詳しく調べるようにしてください。
企業のビジョンや業務内容に共感し、自分のキャリアプランと一致する点を強調できれば、面接官に対し、好印象を与えられるでしょう。
転職理由については、前職での経験をポジティブに伝えるようにしてください。例えば、「これまでのキャリアで学んできたスキルを事務職でさらに活かしたい」といった、前向きな理由を述べると印象が良いです。
未経験でもアピールできる強みの見つけ方
未経験者こそ、面接で自分の強みをアピールしなければなりません。例え、事務職に直接関係ないような経験でも、それを自分の良さとして伝えるようにしましょう。これまでのキャリアを振り返り、事務職で役立つスキルや経験を洗い出すようにすると効果的です。
例えば、販売業での経験がある場合、細かい作業に対する注意力や、顧客対応のスキルが強みとなるでしょう。これらのスキルは、データ入力や書類制作、電話応対などの事務業務でも大いに役に立ちます。
また、具体的なエピソードを交えて話すと良いでしょう。例えば、「前職では細部に注意を払い、効率的に作業を進めて参りました。この経験を活かして、事務職の業務を正確に進めていこうと思います」など、自分の経験を武器にして、具体例を示すようにしてください。
面接でのマナーと振る舞い
事務職の面接では、マナーと振る舞いが評価の重要なポイントとなります。未経験者であっても、基本的なビジネスマナーを守り、礼儀正しい態度で面接に臨むようにしてください。これがしっかりしていると、面接官に対して良い印象を与えられるでしょう。
まずは、面接の時間は必ず厳守するようにしてください。約束の時間よりも早く到着し、余裕を持って面接に臨むと上手くいくでしょう。
服装も企業の雰囲気に合わせた、ビジネスカジュアルやスーツを選ぶと効果的です。清潔感のある服装を心がけ、過度に派手なアクセサリーや香水は避けましょう
面接中の姿勢や態度も重要です。背筋を伸ばして座り、相手の目を見て話すようにしてください。適度なアイコンタクトを保ちながら、落ち着いた口調で話せると、面接官に対して、良い印象を与えられるでしょう。
30代未経験から働きやすい事務職を目指そう!
30代未経験であっても、事務職への転職はできます。基本的なビジネスマナーや、PCスキルなど、事務職に求められるスキルを身につけられれば、未経験者であっても、スムーズに転職を実現できるでしょう。
今回の記事では、30代未経験者が事務職に転職する方法をまとめてきました。主に、事務職のメリット、求められるスキル、挑戦しやすい業界、取得すると有利な資格、面接の際の注意点など、幅広くまとめましたので、ぜひ、参考にしてください。
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