営業の経験を積んでいくと、そろそろ営業フリーランスに転向しようかと考え始める方もいるのではないでしょうか。
しかし、どうやって始めればいいのか、営業フリーランスとして成功するにはどうしたらいいのかなど分からない方も多いと思います。
そこで本記事では、営業フリーランスのメリット・デメリットから、始め方、成功するポイントについてお伝えします。
これから営業フリーランスになることを考えている方は、ぜひ参考にしてください。
目次
営業フリーランスの働き方
まずフリーランスの営業職としての働き方をご紹介します。
主に「販売代理店」と「営業代行」の2種類があります。
販売代理店
販売代理店とは商品を作っているメーカーから販売権を得て、代理で営業を行うものです。
代理店制度のなかにも様々な種類が存在します。
1つ目は紹介代理店です。顧客を製造メーカーに紹介することを指します。商談や契約に関しては、製造メーカーが行い、代理店は紹介料・手数料が売上となります。
次に再販代理店とは、製造メーカーの商品を仕入れた後、卸値よりプラスの価格で販売することです。
またOEMは、製造メーカーの商品を別の商品名やブランド名で販売することです。
これらのどの方法を取り入れているのかは、企業によって異なります。
営業代行
自社のサービスや商品を売ってほしい企業に代わって、販売する方法です。一般的に営業代行を依頼する企業は、営業ノウハウがない・営業担当がいないといった課題を抱えている企業が多いため、代行を行う側には独自の営業スキルが必要になります。
またテレアポから商談までを代行してほしいといった依頼や、逆にテレアポだけを代行してほしいなど、顧客によってニーズが異なります。企業によっては、営業戦略立案から依頼したいというケースもあり、より高度な知識とスキルが必要になります。
報酬体系は、固定報酬もしくは成果報酬、固定報酬＋成果報酬（販売数に応じたインセンティブ）が採用されるのが一般的です。
営業フリーランスの実態
営業フリーランスとして活躍している人たちの実態を見ていきます。
営業フリーランスの平均年収
フリーランスの平均年収は、「給料バンク」によると310万円〜405万円で、月々の平均給料は25万円程度になります。しかし成果次第では年収1000万円以上稼ぐことも可能です。営業フリーランスは、契約をたくさん獲得するほど、収入を多く見込めるため、モチベーションアップにも繋がるでしょう。
営業フリーランスになるメリット
営業フリーランスはやりがいを感じられたり、自由な働き方ができるなど、さまざまなメリットがあります。
成果がそのまま収入に繋がる
営業職の場合の給与は固定給のみ、あるいはそれに加えてインセンティブがあったりと、固定給＋歩合制を併せたものが一般的です。しかし営業フリーランスは平均年収のところでも述べましたが、成果イコール報酬になるため、営業スキルがあれば、高収入を目指せます。
営業のみの業務に集中できる
企業勤めでは、自分の得意な仕事だけをやっていくのは難しい場合が多いです。営業が得意でも、どうしても報告書の作成や事務作業など、他の業務も求められるのが一般的です。
しかし、営業フリーランスなら、依頼された業務をきっちり行い、成果を上げることに注力できるので、仕事はよりシンプルになります。
営業活動が自由にできる
フリーランスは、会社員よりも自由な働き方ができることがメリットです。企業に勤めていると、規定により勤務時間も定められていますし、フルタイムで働けない人にとっては、厳しい場面があります。
しかし営業職のフリーランスは、依頼があった時だけなど時間も自由になりますし、働く場所も比較的自由です。通勤が不必要なクライアントと契約したり、自宅からオンラインで商談をするなど、フレキシブルに業務に取り組めるようになります。
自分で業務内容や商材を決められる
自分が好きな商材だけを販売できるのは、営業フリーランスの特権だといえます。
企業では原則、自社の商品しか販売できません。仮にサービスや商品に魅力を感じていなくても、お客様にそれを勧めなければなりません。しかし、営業フリーランスは自分で商材を選べるので、自信を持って営業活動に取り組めます。
また今流行りのものなど、自ら売りやすい商材を選択して、仕事をもらいにいくことができることも営業フリーランスの魅力の一つです。
営業フリーランスのデメリット
営業フリーランスのメリットをご紹介してきましたが、これから紹介するリスクも知っておくことが重要です。
収入が下がる可能性がある
成果が収入に直結するため、営業がうまくいかなければ、収入が下がってしまう可能性があります。企業に勤めている時のように、賞与や残業代もないので、収入は自身の営業成績に大きく左右されるでしょう。
案件を獲得するのに苦労することがある
商材のジャンルによっては、営業のノウハウやテクニックが通用しない、仕事を依頼してくれる企業が見つからないといった可能性があります。
営業は商材ありきで考えられることもあり、商材のクオリティや知名度によって、商品やサービスの売りやすさは変わってきます。
過去の実績をアピールすることで、クライアントに「依頼したい」と思ってもらえるように、自身が馴染みのあるジャンルを選ぶのが賢明でしょう。
パフォーマンスを継続的にあげ続ける必要がある
営業フリーランスは、全て成果や数字で判断されます。会社に所属していれば、本業以外の部分でも組織人として評価してもらえる部分がありますが、フリーランスは専門性を求められるため、営業で成果が出ない場合、クライアントを失う可能性があります。
そのため、継続的にパフォーマンスをあげ続ける必要があるのです。
また、企業に所属している時と異なり、教育や研修制度がないため、スキルアップできる環境が整っておらず、自分で勉強し続けないといけません。
様々な手続きを全て自分で行う必要がある
営業職に限らず、会社が今まで代行していた手続きは、フリーランス自身が自分で行う必要があります。確定申告、税金などの支払い、請求書の発行なども含まれます。申告の手続きの提出期間や流れなどについては、事前に調べておきましょう。
営業フリーランスになるための準備
営業をフリーランスで始めるには、以下の準備が必要です。
仕事を確保できるよう人脈を作る
基本的に営業フリーランスは、営業代行を募集している企業から仕事をもらいます。しかし、信頼関係がない状態では、依頼をもらう段階で苦労することがあります。
そのため、営業フリーランスに転向する前に人脈は作っておき、すでに付き合いのある企業から仕事を直接もらう状態にしておくのもおすすめです。
フリーランスになってから、付き合いのない企業と一から関係性を築くより、知り合いから依頼された仕事を確保して独立したほうが、仕事も安定しやすいでしょう。
当面の生活資金を確保する
すでにお話した通り、営業フリーランスは収入に関して不安定な部分があり、仕事の切れ目などで収入がなくなるリスクがあります。
仕事が安定して、売り上げを確保できるようになるまでは時間がかかることが多いので、数か月から1年程度の生活資金を準備しておくことが大切です。
仕事情報を随時チェックしておく
情報収集に欠かせないこととして、営業フリーランスの仕事情報を随時チェックすることが挙げられます。インターネットなどで検索することで、案件情報を把握することや業界などの最新情報を取得できます。
仕事を受けるために必要な知識を身につけておくことが、営業フリーランスになった時に間違いなく有利に働くでしょう。
同業種のフリーランスに話を聞く
自分の知り合いに同業種のフリーランスがいる場合は、業界のトレンドや仕事の実態、苦労話などは必ず聞いておくべきです。周りに知り合いがいない場合は、セミナーや勉強会などに参加し、質問してみると良いでしょう。リアルな情報を取り入れることで、より適切な心構えと準備ができるはずです。
プロセルトラクションが営業フリーランスへの転向をサポート
営業・マーケティング職の知見が深く、求人案件も豊富なプロセルトラクションに、ぜひご相談ください。あなたの希望である営業フリーランスへの転向をサポートします。
フリーランスで仕事を得る方法
フリーランスに転向してから重要なのは、仕事を得る方法です。
仕事を得るコツは、次の６つです。
知人からの紹介
営業フリーランスとして仕事を得る方法の一つ目は、人脈を活かした「紹介」です。
学生時代の友人や先輩後輩、会社員時代の知り合いなどから、仕事を得るのがおすすめです。知り合いであれば安心感がありますし、自分のスキルを知ってもらえている人なら仕事におけるミスマッチや報酬の額が低すぎるという心配もあまりないでしょう。
以前の職場から業務委託
営業フリーランスは業務委託契約が多いため、複数の企業から案件を受けれます。まずは以前の職場から自分が担当していた業務を引き継ぐことができるのか、退職前に掛け合ってみるのもひとつの手でしょう。
特に、営業フリーランスとしての経験があまりない場合は、目に見える成果に乏しく、能力の見極めが難しいため、思うように案件を獲得することができなく、受注までのハードルが高くなりがちです。
そのためフリーランスとして独立する前の会社員時代から、成功するための根回しが始まっているともいえます。
SNSを活用した営業活動
最近では、InstagramやX（旧・Twitter）、YoutubeやFacebookなどのソーシャルメディアを利用し、仕事を獲得するフリーランスも増えてきました。
この中でも、Instagramから派生したThreadsというSNSツールでは、ビジネス利用に乗り出すフリーランスもでています。
SNSを活用することで、サービスに実装されているコメント機能やリプライ機能、ダイレクトメッセージ機能などを利用できるため、幅広い業界人と関わることが可能になっています。
SNSで自分のスキルや実績を発信しながら仕事を探してみると、新たな企業との出会いや仕事依頼がくるかもしれません。今や仕事のコネクション作りの場ともいえるでしょう。
ホームページやブログの開設
仕事を引き受ける窓口として、ホームページやブログを開設するのもおすすめです。
開設することで、SNSに記載しきれない情報を発信したり、名刺にURLを載せれます。自分の強みを伝えられたり、信頼を得られたりなどのメリットもあります。
コミュニティや交流会などに参加
会社や組織に属していないフリーランスは、コミュニティや交流会などに参加すると良いでしょう。ビジネスパートナーと出会うことができたり、意外なところからニーズがあったりと案件を獲得することができるかもしれません。
またフリーランスコミュニティにも所属しておくと、フリーランス同士での情報交換を積極的に行えます。営業活動で何か問題が生じてしまった場合においても、有益なアドバイスをもらえます。
クラウドソーシングの利用
営業フリーランスを募集している企業は、クラウドソーシングを利用している場合があります。
コネクションがあまりない人の場合でも、クラウドソーシングは仕事を発注したい企業や個人が、不特定多数の人々に仕事を依頼しているので、気軽に応募できます。
営業フリーランス向けの案件は業務委託契約になっており、商談からテレアポなどさまざまです。代表的なサービスは、「ランサーズ」や「クラウドワークス」などが挙げられます。
営業フリーランスで成功するポイント
フリーランスで仕事を得る方法をご紹介してきましたが、営業フリーランスで成功するにはどのようなポイントがあるのでしょうか？
企業で営業経験を積む
フリーランスとしてすぐに独立するのではなく、しっかり営業スキルやノウハウを学んでから独立しましょう。営業フリーランスとして仕事を受注するには、「信頼して任せられる」とクライアントから思ってもらえなければなりません。
そのためには、ある程度の経験や実績が必要になるので、3年は営業経験を積むことをおすすめします。
BtoBなのかBtoCなのかなど、自分の得意な領域を見つけることや、営業スタイルを確立することを意識することで、独立後もスムーズに始められます。
複数の案件を並行して行う
収入アップを目指すのであれば、案件を複数掛け持ちするのもオススメです。
週3〜5日で固定報酬の案件に参画したり、余った時間は成果報酬の営業をしたりすることでリスクを低く、自分の都合で案件を進められます。営業フリーランス駆け出しの時は、固定報酬の案件を行った方が安心です。
これから成長する業界の知識を身につける
当然ですが、営業を行う商材の業界の知識を身につけることは不可欠であり、それに加え、これから成長する業界の知識を持つことも大切です。
営業代行を依頼する企業は、人手不足に悩まされがちなベンチャー企業など、これから成長する企業で代行を必要としている企業が多いでしょう。
そのためこれから成長する業界の知識を身につけてさえいれば、独立後も安定的に案件を獲得できる可能性が高まります。
エージェントサービスを活用する
フリーランスが増えてきている現在、フリーランスの営業職の仕事探しのサポートをしているエージェントが登場しています。エージェントサービスを活用することも、フリーランスとして成功するためのコツになります。
エージェントが代わりに仕事を持ってきてくれるので、わざわざ案件を探すための行動をする必要がありません。その時間を他のことに使うことができるので、効率的に仕事を進められます。
営業フリーランスへの転向を成功させよう
営業フリーランスのメリット・デメリットから、始め方や成功するポイントについて解説しました。フリーランスになるリスクというのは、もちろん存在しますが、仕事を得る方法や成功するためのポイントを押さえることで、スムーズに営業をフリーランスで始められます。
営業フリーランスに転向することをお考えの方は、準備から進めてみてください。
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