福祉業界向けオンライン学習サービスで、事業所の実態に合わせたアプローチ設計を推進
1. 事例サマリー
| クライアント規模 | 中堅企業 |
|---|---|
| クライアント業種 | 福祉・介護 / 教育 |
| 事業フェーズ | 既存事業拡大 / Growth |
| 対象プロダクト | 福祉業界の支援者向けオンライン学習サービス 受講の実績が記録として残る仕組みを備える |
| 提供ソリューション | インサイドセールス(BDR)によるアポイント獲得 |
| 直面していた課題 | ①事業所ごとに研修の実施状況と体制のばらつきが大きい ②現場が慢性的に多忙で、新しい仕組みの検討が後回しになる ③無形サービスのため、導入した場合の変化が伝わりにくい |
| 実施した施策 | ①事業所の規模・種別でセグメントを分け、優先順位を設定 ②サービス説明ではなく、研修運営の負担という業務課題から会話を始める ③お断りの理由を継続的に集計し、訴求とリスト条件を更新 |
| 主要な成果 | ①優先セグメントを特定し、アポイントを獲得 ②事業所の実態に応じた訴求の切り分けを確立 ③反応データをもとに、当たるべき層を継続的に絞り込み |
2. ご依頼の背景:3つのボトルネック
クライアントは、福祉業界で働く支援者の方々に向けて、オンラインで学べる学習サービスを提供している企業です。受講の実績が記録として残る仕組みを備えており、事業所単位でご導入いただく形態です。
選定にあたっては、以下の点をご評価いただきました。
- 事業所という特殊な意思決定構造に対して、セグメントを設計できること
- 反応データをもとに、当たる層を継続的に絞り込む進め方ができること
クライアントの課題としては以下の通りです。
2-1. 事業所ごとに、研修の実施状況と体制のばらつきが大きい
福祉の事業所は、規模も運営体制も大きく異なります。研修を計画的に実施している事業所もあれば、日々の運営で手一杯という事業所もあります。
同じ提案が、事業所によってまったく違う受け取られ方をするため、一律のトークでは成果が安定しない構造がありました。
2-2. 現場が慢性的に多忙で、新しい仕組みの検討が後回しになる
福祉の現場は人員に余裕がなく、日々の業務に追われています。新しいサービスの検討は、必要性を感じていても優先順位が下がりがちです。
「良さそうだが、いま考える時間がない」という状態をどう越えるかが、接触段階での最大の壁でした。
2-3. 無形サービスのため、導入後の変化が伝わりにくい
学習サービスは形がなく、導入した結果どう変わるのかが想像しづらい商材です。機能を説明しても、日々の運営がどう楽になるのかには直結しません。
3. 実施した3つの営業戦略
3-1. 【戦略①】事業所の規模・種別でセグメントを分け、優先順位を設定する
まず、母集団を実態に沿って分解しました。
- 事業所の規模(在籍する支援者の人数)
- 運営している事業の種別
- 複数拠点を運営する法人か、単独の事業所か
規模が一定以上で、研修の運営そのものが業務負担になっている層を優先セグメントとして設定し、そこから当たる設計にしています。
3-2. 【戦略②】研修運営の負担という業務課題から会話を始める
サービスの説明から入らず、いま研修をどう回しているかという現状の確認から会話を始めました。
- 研修の計画・実施・記録に、どれだけの手間がかかっているか
- 人員の入れ替わりのたびに、同じ内容を繰り返し伝える負担
- 実施状況を把握・記録として残すことの煩雑さ
多忙で検討が後回しになる相手に対しては、「新しいことを始めませんか」ではなく「いまの負担を減らせます」という入り方のほうが、話を聞いていただけました。
3-3. 【戦略③】お断りの理由を集計し、訴求とリスト条件を更新する
反応の有無だけでなく、お断りの理由を分類して蓄積しました。
- 「必要性を感じない」のか「時期ではない」のか「決裁者が別」なのかを分類
- セグメントごとに、どの理由が多いかを集計
- 理由の傾向から、訴求の切り口とリストの条件を継続的に見直し
4. 導入効果
- 規模・種別・運営形態によるセグメント分類と優先順位を確立し、優先セグメントを特定したうえでアポイントを獲得
- 事業所ごとのばらつきが大きい業界において、当たるべき層を条件として明文化
- 多忙な現場に対して、研修運営の負担の軽減を起点とする訴求へ転換
- お断りの理由を資産として蓄積し、次の検証に接続できる状態に
5. よくあるご質問(FAQ)
Q. 福祉業界へのアプローチに知見はありますか?
A. 福祉領域の事業所を対象としたアポイント獲得の実績があります。事業所ごとに規模も運営体制も大きく異なるため、一律のリストと一律のトークでは成果が安定しません。実態に沿ったセグメント設計から着手することを基本としています。
Q. 現場が多忙で検討の時間が取れない相手には、どうアプローチしますか?
A. 新しい取り組みの提案としてではなく、いま発生している負担を減らす手段として提示します。「始めませんか」ではなく「いまのこの手間が減ります」という入り方に変えることで、限られた時間のなかでも話を聞いていただける確率が上がります。
Q. 無形サービスの場合、何を訴求しますか?
A. 機能ではなく、日々の業務のどこがどう変わるのかを具体的に示します。本事例では、研修の計画・実施・記録それぞれにかかっている手間を挙げ、そこがどう軽減されるのかという形で会話を組み立てました。
Q. 社名を出さずに事例として掲載することはできますか?
A. はい。守秘の都合や業界の事情により社名を出せない場合は、サービス種別や事業フェーズのレベルまで抽象化して掲載します。本事例も、社名・サービス名に加え、対象領域が特定されうる具体的な名称は記載しない形にしています。