製造業向けバーティカルSaaSの責任者代行型BDRで、営業組織の完全補完を達成
1. 事例サマリー
| クライアント規模 | 大企業 |
|---|---|
| クライアント業種 | 製造業向けSaaS |
| 事業フェーズ | 新規事業立ち上げ期 |
| 対象プロダクト | 製造業向けに、類似物の素早い抽出と設計図・見積もりの簡易作成を可能にするSaaS |
| 提供ソリューション | インサイドセールス(BDR)の体制構築・コール・商談・クロージング |
| 直面していた課題 | ①営業経験のない事業責任者が一人で立ち上げ段階の検証を進めていた ②アウトバウンド営業は初めてで、自社の強みをどの企業に刺せば刺さるかの設計が手探りだった ③半期ごとのステージゲートに合わせ、エコノミクス検証とスケール検証の両面で短期間に成果を出す必要があった |
| 実施した施策 | ①「営業生産性向上」「属人化排除」「営業組織拡大」を求める企業を強みベースで仮説化し、求人情報からターゲットを抽出 ②機能訴求ではなく顧客課題(生産性・属人化・承継後の業務変革)に翻訳したトークスクリプトを構築 ③アウトバウンドコール・商談・クロージングまでを内製レベルで実行し、営業未経験の事業責任者を補完 |
| 主要な成果 | ①半期ごとのステージゲートを前提とした新規事業検証を通過 ②営業体制構築からクロージングまでの一気通貫支援で営業未経験責任者を完全補完 ③製造業向けSaaS領域での新規事業立ち上げを外部代行で実現したモデルケースを構築 |
2. ご依頼の背景:製造業向けSaaS立ち上げにおける3つの壁
クライアントは、製造業の現場業務(類似物の素早い抽出・設計図・見積もりの簡易化)をデジタル化する製造業向けSaaSを提供する大企業の新規事業部門です。立ち上げ期のPMF検証にあたって、以下の3つの壁を解消するため弊社にご相談いただきました。
2-1. 営業経験のない事業責任者が一人で立ち上げを進めていた
新規事業立ち上げの責任者は事業企画・プロダクト開発には精通していたものの、営業実務の経験はほぼゼロ。アウトバウンドコールも商談・クロージングも自身で行う体制となっていたため、検証スピードと成果が頭打ちになっていました。
2-2. 自社の強みをどこに刺せば刺さるかが手探り
製造業向けSaaS市場は競合が多く、機能比較で勝つのは容易ではありません。自社の強み(類似物の素早い抽出・設計図・見積もりの簡易化)が最も刺さる顧客像を、アウトバウンドで検証しながら見極める必要がありました。
2-3. ステージゲートでのエコノミクス×スケール検証
新規事業として半期ごとのステージゲートを通過するには、単発の受注ではなくエコノミクス検証(事業として成立するか)とスケール検証(再現性を持って拡大できるか)の両面で短期間に成果を出す必要がありました。
これらを解決するため、ターゲット仮説の設計からトークスクリプト構築、コール・商談・クロージングまで一気通貫で実行できる弊社へご依頼いただきました。
補足:製造業向けSaaSへの注目の高まりと、弊社の支援実績
製造業のDX加速・スマートファクトリー化を背景に、製造業向けSaaS市場への注目は近年急速に高まっています。一方で、製造業特有の業務理解やターゲット解像度が求められるため、新規事業として立ち上げる際は営業設計の難易度が高い領域です。
弊社は本事例のほかにも、製造業×AI画像認識、製造業×生成AI(RAG)ナレッジ管理など、製造業向け新規事業の営業立ち上げ支援を複数件実行しています。製造業のターゲット解像度・業界トレンドへの理解と、新規事業の営業立ち上げメソドロジーを組み合わせて伴走する体制をご提供します。
3. 実施した3つの営業戦略
3-1. 【戦略①】強みベース×求人情報からのターゲット仮説設計
自社の強みを最も高く評価してくれる課題を持つ企業の仮説を立て、求人情報という独自の切り口でターゲットを抽出しました。
| ターゲット仮説 | なぜ刺さるか | 抽出シグナル |
|---|---|---|
| 営業生産性を高めたい企業 | 類似物の素早い抽出・設計図・見積もり作成の簡易化が、営業1人あたりの処理件数を底上げする | 営業職を継続的に採用している求人 |
| 属人化を排除したい企業 | ベテラン営業の知見をSaaSに移植することで、誰でも同水準の提案ができる | 「営業標準化」「業務改善」を打ち出す求人 |
| 営業組織拡大志向の企業 | 採用した新人を早期戦力化できる仕組みとして機能する | 複数人営業ポジションの同時募集 |
| 事業承継後に業務変革を進めたい企業 | 二代目経営者は既存のやり方を変えたい意向が強く、SaaS導入のハードルが下がる | 経営者交代の情報、業務改革の発信 |
求人情報をリスト作成のソースとして使うことで、ニーズの解像度が高いターゲットに絞ったアプローチが可能になりました。
3-2. 【戦略②】顧客課題に翻訳したトークスクリプト構築
機能(「類似物抽出」「設計図・見積もりが簡単」)を一方的に説明するトークではなく、ターゲット別に顧客課題へ翻訳したスクリプトを構築しました。
| ターゲット | 主訴求 | トークの起点 |
|---|---|---|
| 営業生産性向上を求める企業 | 営業1人あたりの処理件数を底上げ | 「営業ひとり当たりが扱える案件数を増やすには」 |
| 属人化排除を求める企業 | ベテランの知見を組織知に変える | 「ベテラン依存から脱却する仕組み」 |
| 事業承継・経営交代企業 | 業務変革の第一歩としての導入 | 「先代から続くやり方を、いまの時代に合わせる」 |
ターゲットの状況に応じて訴求の起点を切り替えることで、短いコール時間の中で核心に触れる会話が可能になりました。
3-3. 【戦略③】営業未経験責任者を完全補完する一気通貫実行
本プロジェクトの独自性は、戦略設計だけではなく実行のすべてを弊社が担った点です。営業未経験の事業責任者を完全に補完し、半期のステージゲート通過に必要な成果を短期間で創出しました。
具体的には次のプロセスを内製レベルで運用しました。
- 営業体制の構築:アウトバウンド営業の運用フロー・KPI・PDCAサイクルを設計
- アウトバウンドコールの実行:ターゲットリストへの架電とアポ獲得
- 商談実施:獲得したアポに対する商談の実行と顧客課題の深掘り
- クロージング:受注までの提案・価格交渉・契約締結
- ステージゲートに向けた成果集約:エコノミクス検証・スケール検証の観点で結果を整理
事業責任者は事業企画・プロダクト開発の本来業務に集中でき、営業面は弊社が責任を持って前進させる体制を実現しました。
4. 導入効果
4-1. 定量的な成果
| 指標 | 結果 |
|---|---|
| 半期ステージゲート | エコノミクス検証・スケール検証の両面で通過 |
| ターゲット仮説の検証 | 4つの仮説(生産性・属人化・拡大・承継)それぞれで反応データを獲得 |
| トークスクリプトの確立 | ターゲット別に3パターンの訴求型スクリプトを完成 |
| 営業プロセス | アウトバウンドコール・商談・クロージングまでを一気通貫で運用 |
4-2. 定性的な成果:製造業向けSaaSの立ち上げを外部代行で実現
- 営業未経験の事業責任者を完全に補完し、事業企画・プロダクト開発の本来業務に集中できる体制を実現。
- 求人情報という独自のターゲット抽出ソースで、ニーズの解像度が高い見込み顧客に絞ったアプローチを確立。
- 注目度が高まる製造業向けSaaS市場で、新規事業立ち上げを外部代行で実現したモデルケースを構築。
- 弊社が持つ製造業領域の支援実績(AI画像認識・生成AIナレッジ管理 等)と、新規事業の営業立ち上げメソドロジーを組み合わせて伴走。
- 半期ステージゲートを通過し、次フェーズへの事業継続判断を支える成果を提供。
5. よくあるご質問(FAQ)
Q. 製造業向けSaaSの営業代行を依頼することはできますか?
A. 製造業向けSaaSは市場の注目度が高まる一方、業界特有の業務理解とターゲット解像度が求められるため、営業設計の難易度が高い領域です。弊社は本事例(類似物抽出・設計図/見積もり簡易化SaaS)に加え、製造業×AI画像認識、製造業×生成AIナレッジ管理など、製造業向け新規事業の営業立ち上げ支援を複数件実行しています。新規事業のPMF検証から拡販フェーズまで対応可能です。
Q. 営業経験のない事業責任者でも、新規事業の検証を進められますか?
A. 本事例の事業責任者は営業実務の経験がほぼゼロでした。営業面を弊社が完全に補完することで、責任者は事業企画・プロダクト開発の本来業務に集中でき、結果として半期ステージゲートを通過する成果を創出できました。営業未経験でも、戦略設計から実行までを担えるパートナーを置くことで検証を加速できます。
Q. ターゲット仮説はどう設計しますか?
A. 自社の強みを「最も高く評価してくれる課題」を持つ企業像を仮説化することから始めます。本事例では「営業生産性向上」「属人化排除」「営業組織拡大」「事業承継後の業務変革」という4軸を立て、求人情報からそれらのシグナルを持つ企業を抽出しました。求人情報は採用ポジション・募集背景から企業の課題仮説が読み取れるため、ターゲティングソースとして有効です。
Q. 製造業向けSaaSのトークスクリプトは何が違いますか?
A. 機能(類似物抽出・設計図/見積もり作成)を説明するトークではなく、ターゲットの課題(生産性/属人化/承継後の変革)に翻訳した訴求が必要です。本事例ではターゲット別に3パターンの訴求型スクリプトを構築し、短いコール時間で核心に触れる会話を実現しました。
Q. 半期ステージゲート前提の新規事業を支援する際の流れは?
A. エコノミクス検証(事業として成立するか)とスケール検証(再現性を持って拡大できるか)の両面で成果を集約する必要があります。本事例では、戦略設計・実行・成果集約までを弊社が一気通貫で担当し、半期で通過判断に必要な定量・定性データを提示しました。