ホーム事例 / 住宅ローンマッチ…
新規事業立ち上げ Growth Scale 既存事業拡大 CASE STUDY
不動産 FinTech・決済 スタートアップ

住宅ローンマッチングSaaSの訴求ポイント改善で、受注率改善を達成

住宅ローンマッチングSaaS スタートアップ

1. 事例サマリー

クライアント規模 スタートアップ
クライアント業種 不動産テック
事業フェーズ 新規事業
対象プロダクト 住宅ローンマッチングサービス
提供ソリューション インサイドセールス(BDR)
直面していた課題 ①過去の支援で受注率改善が完了したのち再依頼となり、アポ獲得フェーズでクライアントの期待水準を改めて満たす必要があった
②「業務が楽になる」という業務改善訴求では、課題が顕在化していない企業には刺さりにくい構造があった
③不動産会社の物件特性(専属専任媒介とそれ以外)によって金利訴求の有効性が変わり、画一的なトークでは通用しなかった
実施した施策 ①業務改善訴求から「経営価値訴求」へ転換し、売上・契約率・成約率に直結する価値起点でトークを再設計
②審査通過率向上と優遇金利提案という、住宅ローン領域特有の売上接続価値を訴求軸に組み込んだ
③物件特性(専属専任媒介か否か)に応じて訴求軸を切り替え、不動産会社の現場実態に合わせたトーク運用を実装
主要な成果 ①業務改善訴求では刺さりきらなかった層に対しても、経営価値訴求への転換でアポ獲得を実現
②審査通過率・優遇金利・受注率向上という具体的な接続価値で、不動産会社の意思決定者の関心を獲得
③業務改善系SaaSの売り方として「経営価値へ翻訳する設計」のナレッジを蓄積

2. ご依頼の背景:受注率改善後の再起動フェーズにおける3つの壁

クライアントは、不動産会社が契約した顧客を金融機関とマッチングする住宅ローンマッチングサービスを提供するスタートアップです。過去に弊社が支援した際は受注率改善が完了し、その後の再依頼として、改めてアポ獲得を強化するご相談をいただきました。

2-1. 受注率改善後の再起動段階でアポ獲得に苦戦

過去の支援で受注率の改善は完了しており、クライアントの期待を超えるアポ供給を実現していました。再度依頼いただいた今回も、改善後の受注率に見合う質と量のアポを継続的に供給できる体制が必要でした。

2-2. 業務改善訴求では「課題なし企業」に刺さらない構造

サービスの当初訴求は「業務が楽になる」「工数削減」という業務改善起点でした。工数課題が顕在化している企業には刺さるものの、課題感が薄い不動産会社には響かない構造があり、アポ獲得の母数が頭打ちになっていました。

2-3. 物件特性で金利訴求の有効性が変わる業界構造

不動産会社の物件にはいくつかの種類があり、特に専属専任媒介物件の場合は金利交渉の余地が限定的なため、優遇金利訴求の効果が限定的でした。一方でそれ以外の物件は金利提案が受注率に直結します。物件特性に応じてトークを切り替える必要があり、画一的なスクリプトでは両方に対応できませんでした。

これらを解決するため、業務改善訴求を「経営価値訴求」へ翻訳できる設計力と、住宅ローン領域特有の業界構造を踏まえたトーク運用ができる弊社へご依頼いただきました。

3. 実施した3つの営業戦略

3-1. 【戦略①】業務改善訴求から「経営価値訴求」への転換

業務改善系SaaSが陥りがちな「楽になります」という訴求の構造的限界を突破するため、訴求軸そのものを経営価値へ翻訳し直しました。

「業務が楽になる」「工数が削減できる」というトークは、業務負荷が既に顕在化している企業には刺さる一方、課題感の薄い企業には響きません。不動産会社の意思決定者が日常的に追っているのは、業務の楽さではなく売上・契約率・成約率・コスト・リスクといった経営指標です。ここに紐付けない訴求は、どれだけ機能を説明しても「便利そうだけど今はいい」で止まってしまいます。

そこで、サービスの提供価値を「業務が楽になる」から「売上・契約率・リスク解消といった経営価値に効く」へ翻訳しました。具体的には、住宅ローン審査の通過率向上、優遇金利の提案による受注率向上、不動産会社が顧客に対して「条件に合う金融機関を見極めてあげられる」という付加価値提供といった文脈で、サービスを売上接続型のソリューションとして位置づけ直しました。

3-2. 【戦略②】住宅ローン領域特有の売上接続価値を訴求軸に組み込み

経営価値訴求への転換と並行して、住宅ローンマッチングというサービス領域に特有の売上接続価値を訴求軸に明確に組み込みました。

訴求軸 不動産会社にとっての価値
審査通過率の向上 自社提携金融機関だけでは審査が通りにくいケースでも、複数金融機関と接続することで通過率が底上げされ、契約離脱を防げる
優遇金利の提案 複数金融機関の条件を比較できるため、顧客にとって有利な金利を提示でき、競合不動産会社との差別化や受注率向上に直結
条件に合う金融機関の見極め 顧客属性・物件条件に応じた最適な金融機関を判断できるため、不動産会社が顧客に提供する付加価値が高まる

これらは「住宅ローン手続きが楽になる」という業務改善訴求ではなく、契約成立率・受注率・顧客満足度といった売上指標に直結する価値です。各価値を不動産会社の現場業務と照らし合わせて訴求することで、「便利そう」ではなく「これは売上が上がる」という意思決定者の納得を引き出しました。

3-3. 【戦略③】物件特性に応じた訴求軸の使い分け

不動産会社の物件特性によって、訴求の有効性は大きく変わります。画一的なトークではなく、現場の物件構成を踏まえて訴求軸を切り替えました。

物件特性 訴求の重心
専属専任媒介物件 金利交渉の余地は限定的なため、審査通過率と顧客への付加価値提供を中心に訴求
それ以外の物件(一般媒介など) 競合不動産会社との差別化が必要なため、優遇金利提案による受注率向上を中心に訴求

この使い分けにより、どの物件構成の不動産会社にも対応できる訴求基盤を構築しました。物件特性は不動産会社ごとに比率が異なるため、初動の会話で物件構成を把握したうえで、訴求軸を動的に切り替える運用としました。

業界特有の構造(媒介種別と金利交渉の関係)を踏まえたトーク設計は、業界理解が浅い代行では実装が難しい領域であり、不動産領域での営業支援実績を持つ弊社ならではの設計でした。

4. 導入効果

4-1. 定量的な成果

指標 結果
アポ獲得 業務改善訴求では届かなかった層も含め、経営価値訴求への転換で目標以上のアポ獲得を実現
訴求転換の効果 課題感の薄い不動産会社にも刺さる訴求軸を確立
業界特性対応 物件特性別に訴求軸を切り替える運用基盤を構築

4-2. 定性的な成果:業務改善系SaaSの売り方モデルの確立

  • 「楽になる」という業務改善訴求の構造的限界を、経営価値(売上・契約率・リスク解消)への翻訳で突破。
  • 住宅ローン領域特有の審査通過率・優遇金利・条件見極めという売上接続価値を訴求軸に組み込み、意思決定者の納得を引き出す設計を確立。
  • 専属専任媒介とそれ以外という物件特性に応じた訴求の使い分けを運用化し、不動産会社の現場実態に合わせたトーク基盤を構築。
  • 業務改善系SaaSの売り方として、機能訴求から経営価値訴求へ翻訳する横展開可能なナレッジとして蓄積。
  • 過去の受注率改善支援に続く再依頼として、長期的なパートナーシップを実現。

5. よくあるご質問(FAQ)

Q. 業務改善系SaaSはどう売り方を設計するべきですか?

A. 「業務が楽になる」「工数削減」という訴求は、課題が顕在化している企業には刺さる一方、課題感が薄い企業には響きません。本事例では、サービスの価値を売上・契約率・コスト・リスク解消といった経営指標へ翻訳し直しました。意思決定者が日常的に追っている指標と接続することで、「便利そう」で終わらない訴求を実現できます。

Q. 住宅ローンマッチングSaaSの営業はどう設計しますか?

A. 業務効率化ではなく、不動産会社の売上・受注率に直結する価値で訴求軸を構成します。本事例では、審査通過率の向上、優遇金利の提案、条件に合う金融機関の見極めという3つの売上接続価値を中心に、不動産会社の現場業務と照らし合わせたトークを設計しました。

Q. 物件特性が異なる顧客には、どうトークを使い分けますか?

A. 専属専任媒介物件と一般媒介物件などでは、金利訴求の有効性が変わります。本事例では、初動の会話で物件構成を把握し、専属専任媒介物件中心の企業には審査通過率と付加価値提供を、それ以外の物件中心の企業には優遇金利提案による受注率向上を中心に訴求軸を切り替えました。業界特有の構造を踏まえたトーク使い分けが、再現性のあるアポ獲得につながります。

Q. 過去に支援した案件の再依頼にも対応できますか?

A. 本事例は、過去の受注率改善支援を経たうえでの再依頼でした。クライアント側で改善が完了し、その水準に見合う高品質なアポ供給を改めて求められるフェーズでも、訴求設計の根本見直しを通じて応えることができます。長期的な関係性の中で、フェーズに応じた支援設計を変えながら伴走可能です。

あなたの事業を、次のフェーズへ。

立ち上げ・グロース・スケール。いまのフェーズに合わせて、最適なご支援を設計します。

無料相談を申し込む