研修事業者が立ち上げたITエンジニア採用支援で、求人情報からターゲット精度を高めアポ獲得
1. 事例サマリー
| クライアント規模 | 中堅企業 |
|---|---|
| クライアント業種 | 人材 / 教育 / IT・通信 |
| 事業フェーズ | 既存事業拡大 / 新規事業立ち上げ |
| 対象プロダクト | ITエンジニアの採用支援サービス 求人媒体の選定と販売代理、採用業務の代行(RPO)、採用後の技術研修までを提供 |
| 提供ソリューション | インサイドセールス(BDR) |
| 直面していた課題 | ①研修が本業であり、採用支援は後発の立ち上げだった ②提供範囲が広く、何を入り口に訴求すべきかが定まらない ③どの企業がいま採用に困っているかが、外からは見えない |
| 実施した施策 | ①ITエンジニアの求人情報を出している企業を特定し、母集団を定義 ②「未経験可」の募集を出している企業に絞り、ターゲット精度を向上 ③採用の後工程である研修まで含めた一気通貫の提供範囲を訴求 |
| 主要な成果 | ①外から観測できる求人情報を使い、ターゲット精度を向上 ②採用と研修をつなげた提案の型を構築 ③研修事業の顧客接点から得た課題を、新規サービスに接続 |
2. ご依頼の背景:3つのボトルネック
クライアントは、未経験者向けのITエンジニア研修サービスを主力としている企業です。研修のご提供を通じて顧客と接するなかで、「そもそも採用の段階でつまずいている」という声を数多く伺うようになり、未経験エンジニアの採用支援サービスを新たに立ち上げられました。
求人媒体の選定と販売代理、採用業務の代行(RPO)、そして採用後の技術研修といった、採用から育成までを一気通貫で提供できることが特徴です。
選定にあたっては、以下の点をご評価いただきました。
- 外から観測できる情報を使って、ターゲットの精度を上げる設計ができること
- 人材・採用領域におけるインサイドセールスの実績
クライアントの課題としては以下の通りです。
2-1. 研修が本業であり、採用支援は後発の立ち上げだった
新しく立ち上げたサービスであるため、採用支援の領域では実績も認知もこれからという状態でした。既存の研修事業の顧客に案内するだけでは、事業として広がりません。
2-2. 提供範囲が広く、何を入り口に訴求すべきかが定まらない
求人媒体の販売代理、RPO、研修と、提供できることが多い一方で、すべてを説明すると何の会社なのかが伝わらないという難しさがありました。相手の状況によって、刺さる入り口が変わります。
2-3. どの企業がいま採用に困っているかが、外からは見えない
採用の課題は、外から見て分かるものではありません。求人を出していない企業に採用支援を提案しても意味がなく、いま実際に採用を進めていて、かつ苦戦している企業をどう見つけるかが最初の関門でした。
3. 実施した3つの営業戦略
3-1. 【戦略①】ITエンジニアの求人情報から母集団を定義する
外からは見えない採用課題を、求人情報という観測可能な情報に置き換えました。
- ITエンジニアの求人を出している企業をリストアップ
- 掲載媒体や掲載期間から、採用活動の状況を推定
- 継続的に掲載されている=充足していない可能性がある企業を優先
「採用に困っていそうな企業」という曖昧な条件を、実際に確認できる条件に落とし込むことで、リストの精度を担保しました。
3-2. 【戦略②】「未経験可」の募集を出している企業に絞る
さらに条件を絞り込みました。クライアントの強みは未経験者の研修にあるため、未経験者の採用を検討している企業でなければ、提供価値が噛み合いません。
- 「未経験可」「未経験歓迎」の条件で募集を出している企業
- 経験者採用に苦戦した結果、未経験者採用に方針を広げた形跡がある企業
この条件で絞ることにより、母数は減る一方で、話が噛み合う確率が大きく上がりました。
3-3. 【戦略③】採用と研修をつなげた一気通貫の提供範囲を訴求する
未経験者の採用における最大の懸念は、採用した後にどう戦力化するかです。ここでクライアントの本業である研修が効きます。
- 採用の入り口(媒体選定・募集)から支援できること
- 採用業務そのものを代行できること
- 採用後の技術研修まで一社で完結できること
「採用だけ」でも「研修だけ」でもなく、未経験者採用のボトルネックである育成まで含めて解決できるという点を、他社との違いとして提示しました。
4. 導入効果
- 求人情報と「未経験可」という外から観測できる条件で母集団を定義し、ターゲット精度を改善
- 外からは見えない採用課題を、観測可能な条件に置き換える設計を確立
- 提供範囲が広いサービスについて、どの入り口から話すかを定義
- 本業である研修の強みを、採用から研修までの一気通貫という差別化の軸として新規サービスに接続
5. よくあるご質問(FAQ)
Q. 「採用に困っている企業」のような、外から見えない条件でターゲティングできますか?
A. 観測可能な情報に置き換えることで可能です。本事例では、ITエンジニアの求人を出しているか、その募集が継続しているか、未経験可の条件になっているかといった求人情報から、採用の状況を推定してリストを作成しました。
Q. 提供できることが多い場合、何を入り口に訴求すべきですか?
A. すべてを説明すると何の会社か伝わらなくなるため、ターゲットの状況に応じて入り口を絞ります。本事例では、未経験者採用を検討している企業に絞ったうえで、その最大の懸念である「採用後の戦力化」から会話を組み立てました。
Q. 新規で立ち上げたサービスでも支援を受けられますか?
A. はい。新規事業・新サービスの立ち上げ支援を数多く手がけています。実績や認知がない状態では、ターゲットの定義と訴求の設計がそのまま成果を左右するため、リストと訴求の設計から一緒に組み立てることを基本としています。
Q. 本業の強みを新サービスに活かす訴求は、どう設計しますか?
A. 新サービス単体の価値ではなく、本業と組み合わせたときにしか出せない価値を探します。本事例では、採用支援単体では競合が多い一方、採用後の研修まで一社で完結できる点が他社にはない差別化ポイントになりました。