フリーランスの立場で、さまざまな商品の営業を代行する「営業フリーランス」が増えています。

「自分の腕一本で食べていける」点が、独立してフリーランスになる最大の醍醐味ではないでしょうか。これまでは特別な資格やスキルを持った人だけが選べる道と考えられていましたが、独立のハードルは下がってきています。

営業フリーランスになるのもリファラル営業のプラットフォームが定着したことで、企業からの営業依頼を受託できるようになりました。営業として積み重ねてきた経験を活かそうとする人には朗報でしょう。

今回の記事では「営業フリーランス」というキャリアの可能性や、仕事を獲得する方法、おすすめのエージェントについて解説していきます。

営業フリーランスになるには

営業フリーランスになる方法を説明します。

  • 友人、知人から依頼を受ける
  • 紹介サイト、マッチングサイトを利用する

主に上記2つの方法なら、誰もが気軽に営業フリーランスとして活動できます。

従来、営業職は一つの企業に所属して、その会社の商品を売り続けるのが当たり前でした。営業のプロフェッショナルである営業代行会社に勤務すれば、様々なクライアントの商品を幅広く販売できるかもしれませんが、例外的なことです。

ただ現在は自分の気に入った商品だけを好んで販売するという働き方が実現できるようになりました。自分が好きな時間だけ働いて、好きな商品だけを営業するスタイルの人気が高まっています。厳密にはフリーランスではありませんが、副業として勤務先以外の商品の営業することも可能です。

友人、知人から依頼をもらう

友人、知人が扱う商品を営業代行する方法があります。

初めてのチャレンジの場合、互いにとってリスクが少なくお勧めの方法です。人柄も分かっており、コミュニケーションも取りやすい、融通も利くことが多いでしょう。

一方で、馴れ合いにならないように注意が必要です。互いの信頼を損なうような行為は慎まなければなりません。

友人、知人の商品やサービスを売るということは、その人の看板を背負うことでもあります。仕事である以上は、言葉遣いや身だしなみなどを含めたマナーにはとくに気を付けましょう。

また報酬のあり方など、業務委託契約書を取り交わして業務を進めることも必須です。フリーで仕事をすると、こうした書類の用意も自分で取り組まなくてはなりません

紹介サイト、マッチングサイトを利用する

営業の紹介に特化したプラットフォームの利用もおすすめです。

営業代行の案件を扱うクラウドソーシングへの登録は原則無料で利用しやすく、募集している企業数も増加しています。

自分の強みが生かせる商材や報酬が魅力的なものなど、検索をかけて応募できるので効率的でしょう。また、一度に複数のクライアントと契約も可能です。うまくいけば収入を一気に伸ばせる魅力もあります。

知人、友人のほうが長期的に付き合いやすく、すぐに開始できるメリットがありますが、営業を募集している知り合いがいない人も多いでしょう。紹介サイト、マッチングサイトも現在、紹介案件は豊富で、誰でも手軽に始められます。

企業との契約手続きも代行してもらえるため、利用のハードルは低くなっています。

営業フリーランスの報酬と年収

営業フリーランスとして活躍されている中には、会社員時代を上回る収入を得ている方も決して少なくありません。

もちろん報酬は、成果によって千差万別です。マッチングサイト「KAKUTOKU」で紹介されているトップ営業フリーランスの実績は3年間で7,000万円を超える報酬額が報告されています。

最終的な受注の成約までこぎ着けた場合

固定報酬の相場

固定報酬の案件を探し出すことも可能です。上述の「KAKUTOKU」ならば中級者、5年程度の営業経験がある人で、1時間あたり5千円、月額で10~30万円前後というのが一つの目安になります。

ただし、プラットフォームによって差があるものの、フリーランスの場合、成果報酬のみの案件が多いです。結果が出なければ、報酬はゼロになってしまうリスクがあります。

組織のマネージャー経験者など、対応可能な仕事が増えると時給も上がっていく図式になります。

アポイントを獲得した場合の報酬

初めて代行業務を行う人が取り組みやすいのは、アポイント取りでしょう。電話がけやメールの送信によって、アポイントを獲得できたら1~5万円程度の成功報酬を受け取れます。アポイントを取るほどに、クライアントからの評価が高まり、収入も増えるのは魅力的です。

ただし質の低いアポイントを取ってしまうと、逆に信頼を損なってしまう可能性があります。

多少強引に取ったアポイントが成約につながることも多々あるので、押しの強さが悪いとは言い切れません。しかし、わざわざセールスパーソンを訪問させたのに「相手にまったく購買意欲がない」「話だけ聞いてくれと言われたから渋々」レベルは、アポイントの獲得報酬を返金する事態にもなります。

成約した場合の報酬

成約に達した場合の報酬は、売上金額の5~10%前後が相場です。営業フリーランスがクロージングを行い、受注成約するには客先との信頼関係の醸成が不可欠となります。

また、成約を迫るときに気をつけたいのは「オーバートーク」で過度な期待を顧客に抱かせること。あとあとに不満が残り、契約の解除の申し入れになることもあります。これもクライアントからの信頼を損なうため注意しなければなりません。

比較的高額の商品を販売できればインセンティブも大きくなるでしょう。固定報酬があり、さらにコンスタントに成約報酬を得られれば月間100万円超の収入も視野に入ってくる可能性があります。

営業フリーランスになるメリット

営業フリーランスになると以下のようなメリットを得られます。

時間の自由、収入増も自分の腕次第で享受できる、またそのやりがいが最大のメリットと言えるかもしれません。

自由に時間を配分でき、売りたいものだけを売れる

9時から18時まで決まった時間を縛られる会社員に比べると、格段に時間の自由度が増します。土日に働くのも、夜間にまわすのも自由ですし、インサイドセールスを極めることで自宅から一歩も出ずに売上をあげることも可能です。

また営業職では「自分が共感できない商品を売る」ことがストレスになることはよくあります。自社の商品が好きでない会社員は精神的にキツイ状態でしょう。

フリーランスになれば、自分が売りたいと思えるものを売ればいい、売りたくないものは触らなければよいので、ストレスフリーになれます。

腕一本でさらに収入アップできる

自身のセールス力に自信がある方は、会社員時代より月収がアップしたという方も珍しくありません

また複数の案件を掛け持ちすることがで、急にクライアントから契約を終了されてもリスクヘッジができます。

自身の能力や志向にあったセールスを行うと効率的です。

たとえば「セールス量を多くこなすのは得意、でもお客様にあわせた提案をするのは苦手」なセールスパーソンなら、選ぶ商材によって大きく成績が変わります。会社員と異なり、不動産や金融商品のような成果報酬の単価が高めの商品を狙うなどカスタマイズが可能です。

戦略次第で収入アップの可能性が広がります。

自身のキャリアアップ、スキルアップにつながる

様々な商品の営業を行うと、自身の引き出しが増えて営業力が向上します。

また自身のポートフォリオを充実させられるので、より好条件な案件を獲得できるようになるでしょう。

また、セールスパーソン向けの研修で講師が務まる、マネージメントができる、採用に携わった経験がある、などをアピールできるようになると、高い付加価値として認められ報酬のアップにもつながります。

営業フリーランスの注意点

営業フリーランスになるうえでの注意点は「不安定」さでしょう。

会社員時代には得られなかった自由を手に入れられる分、安定した会社員としての身分保障はなくなります。表裏一体、トレードオフの関係と言えます。言い訳の利かない環境になり、自身にかかる責任は増します。

収入が不安定になる

フリーランスの収入は一定しません。会社員の月給が決まっているのとは対称的です。

フリーランスは成績が不振なら、すぐに契約を見直されてしまいます。また、たとえ自身は結果を残しても、商品全体の売れ行きがよくなければクライアントが販売を取り止め、契約も終了となる可能性もあるでしょう。

対策として複数の案件に並行して取り組み、どれも全力で営業することが賢明でしょう。

時間が不安定=ダラダラと働いてしまうことがある

常に自分を律する必要があります。働く時間が自由ならば、怠けるのも自由です。

メリハリをつけるのが苦手な人は注意で、ダラダラ時間だけが経ってとくに成果が出ないのでは、上司から管理されなければ仕事ができない人になってしまいます。

営業フリーランスは、リモートワークの案件を獲得して自宅で働くケースも多いでしょう。その際に、場所を変えるだけでも切り替えになります。服装を着替える、タイマーを設定するなどの時間制限を行うなど、仕組化することで、オンオフを分けるのがよい対策です。

労働環境が不安定になる

営業に限らすフリーランス全般的に労働環境も不安定になります。

社会保険や健康保険も会社員時代に比べると負担が大きくなるでしょう。また有給休暇の概念はありません。労働時間で契約している場合は、稼働時間が減る分、収入もマイナスになります。

このほか、確定申告が必要になるなど、会社がやってくれていたことを自分でやらなければならないというわずらわしさがあります。

不安定さは、フリーランスにはつきものです。ただ、やり方次第ではリスクも低減できるでしょう。必要な管理業務を外部に委託する方法も有効です。

おすすめのエージェント【5選】

フリーランスになることのリスクは下記にあげるような様々なサービス、エージェントが登場してから格段に少なくなりました。企業とのマッチングの精度も上がってきていますし、請求業務の必要がないので給料を受け取る感覚で報酬が振り込まれるというのもフリーランスの強い味方となります。

営業フリーランスの登録は原則無料です。成果をあげて報酬が発生した場合にその一部が運営側に渡る仕組みですので、費用が持ち出しになることもありません。したがって複数のサイトに登録してみて、使い勝手がいいと感じるサイト、自分の希望条件に合う案件が多くあるかなどでメインのサイトを選ぶ方法がおすすめです。

KAKUTOKU

企業とワーカーのマッチングを行う営業支援のプラットフォームです。

登録する際に、営業フリーランスが自身の営業経験を細かく入力する仕組みになっています。

すべて固定報酬型の案件を扱っている点が特徴で、利用者は安定的な収入を見込めるでしょう。稼働可能な日数や時間帯、リモートか出勤可能か、などの労働条件や、スキルもマッチングできるため、よい出会いが見つかりやすくなっています。

セールスハブ

セールスハブも同じく企業と営業フリーランスのマッチングを行います。

商談アポイントの獲得による成果報酬がメインの案件です。時間的制約が少ないため気軽に始められると登録者数が増えています。

アポイント1件獲得で¥10,000~¥30,000程度、成約にいたった場合は販売額の5%程度という条件が多いようです。初めて営業代行をやってみるという方におすすめです。

サイドビズ

サイドビズはアポ獲得や受注成果によって報酬が増える成果報酬型のサイトです。

一般的に個人では扱いづらい高額商材の案件を多く保有しており、アポイントの報酬も1件で¥20,000を超えるものが多いと人気になっています。

案件を探す際には、自身がやりやすい商品のジャンル検索や、都道府県などでも絞り込みができるので便利です。

ワークシップ

ワークシップは、「週1日のみでもOK」「完全リモートOK」など、働き方が柔軟な案件の紹介や、即日マッチングできることを売りにしています。

独自のスコアリングシステムによって、営業フリーランスの魅力を企業側に伝えてくれる仕組みを採用しているため、こちら側が探す手間を省けます。システムを通じて案件を受注できると運営側からも¥10,000の「お祝い金」が支払われます。

ウルマップ

IT分野で全国的に高い販売力を誇るWizが運営するサービス。アプリや光回線、エネルギーなど、高額案件が多いのが特長です。

フルコミッションでバリバリ稼ぎたい方におすすめで、営業ツールもしっかり支給されるほか、サポートも充実しています。月額報酬が100万超えの事例も掲載されているので自信のある方はトライしてみてはどうでしょうか。

費用を抑えてフリーランスとして営業を始めるならMacBookのレンタルを活用するのもおすすめです。

まとめ

売上を立てられる営業人材は引く手あまたで、今後、労働人口の減少もあってこうした傾向はますます加速すると言われています。

正しい知識と、サービスの上手な利用、そして真摯な営業努力によって多くの人が成功をおさめられる「営業フリーランスにビッグチャンスの時代が到来」してきています。

様々な企業があなたの営業力を求めているはずです。一歩、踏み出してみてはいかがでしょうか。

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