「テレアポ」は企業にとって、昔からある営業手法ですが、現代も重要な営業ツールのひとつです。オンライン商談なども発達した中で、テレアポなんて時代遅れだという声もあります。
また、多くの営業パーソンがマイナスイメージとして「非効率j「精神的にキツイ」「相手にも迷惑がかかる」などと考える人もいるでしょう。
にもかかわらず、多くの組織が電話を営業の重要手段として位置付けるのはなぜでしょうか。
新規のテレアポの場合、キーパーソンと呼ばれる責任者や決裁者に繋がる確率は、せいぜい15%前後と言われています。
この数字、失敗する85%に着目するとネガティブになるかもしれませんが、15%有効というのは決して低い数字ではありません。「テレアポが苦手な営業パーソン」が増えるなら、取り組んでいるだけで差別化が図れます。
本記事ではBtoBでアポイント獲得の確率を高めるコツや注意点を解説していきます。
この記事の目次
営業するためにテレアポが必要な理由
オンライン商談が発達した現代でもテレアポが選ばれる必要を考えてみます。
次のような代表的な理由が考えられます
- 電話1台あれば通話できるので互いに楽
- オンライン商談の約束を取り付けるために必要
- コストが安い
- 短時間で数多くの見込み客にコンタクトできる
- 相手のメールアドレスが分からなくても電話番号は調べやすい
新規商品を開発しECサイトで販売するケースを想定します。しかし、誰もその商品を知らない、触ったことがなく知名度はゼロ。そのときにできる、営業方法は大きく分けて2つです。
- WEB広告で宣伝する
- テレアポでお客様に知らせ、アポイントを取る
WEB広告で相手の興味を惹ければ簡単なもののライバルの中に埋もれてしまいがちです。商品のブランド力がなければ自動的に選ばれることはないでしょう。また自社のホームページにも集客力がない場合がほとんどです。
ならばこちらから売るしかありません。手っ取り早いのがテレアポです。多くの見込み客に電話で情報を届け、関心を示す人をあぶり出すのです。
企業へのテレアポの難しさ
冒頭で説明したように、企業に電話をかけて目当ての人物=キーパーソンと話せる確率が15%です。もちろんアポを取れる確率はさらに低下します。
85%の企業は電話から先に進めません。
- 売り込むの電話に対してはその場で門前払い
- 担当者につながったとしても結局門前払い
- 居留守を使われる
- 在宅勤務のため本当に不在な日も増えている
一日中100件の電話をかけ続けると、心身共に疲労しますがアポは数件、悪いときはゼロということもあります。
さらにテレアポに対して、「迷惑」を隠さない企業もあるので、セールスをしているうちに精神的に傷つく人もいます。ただし、大切なコツをつかむと、テレアポを特技にすることもできます。
テレアポの目的は商談の約束を取り付けること
テレアポの目的は「先方と会う約束を取り付けること」です。まずは話を聞かせてもらう、またこちらの提案を聞いてもらう時間の確保が大切です。
したがってシンプルなミッションだとも言えます。
- 電話をかけ、適切な人物につないでもらう
- 担当者に、電話した理由、すなわちこちらがどんなサービスを持っているか伝える
- 「こんな課題を解決できるかも」と想像させ、会ってもいいかもと思わせる
- 約束の日時に落とし込む
テレアポで会う約束を取り付けるにはさまざまなテクニックがあります。
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この記事でテレアポのコツは説明していますが、それを自社組織に浸透させることはかんたんではありません。そこでプロセルトラクションではあなたの会社にマッチした営業方法のプランニングから実践までサポートしています。 まずは話を聞いてみる
テレアポでのアポ取りに効果的なポイント
テレアポでのアポイント取りに効果的なポイントを5つ解説します。
テレアポでは、関門がいくつかあり、担当者と話すまで、興味を惹くまで、日時を確定できるまでの山を乗り越えられたらアポ獲得までこぎ着けられるでしょう。
ポイント1:重要な電話であることを強調する
まずしかるべき人物につなぐべき重要な電話であると認識してもらいましょう。
ほぼすべての企業が売り込み電話には辟易しています。売り込みと思われて「うちには不要です」と切られないようにします。
- 落ち着いて、ゆっくりとやや低めの声で話す
- この会社にとって重要な電話をかけていると自分自身が強く認識する
- 専門用語を混ぜるなど、専門性の高い内容だと演出をする
「他の売り込み電話とは何か雰囲気が違う」と思わせられたら、最初の関門「担当者と話すまで」をクリアできる可能性が高まります。
ポイント2:担当者の名前を把握しておく
先方企業の担当者名を把握しておくのは重要です。当然、担当者に取り次がれる可能性は高まります。
担当者の名前を、電話に出た人から聞き出す方法もあります。「この件をお話しするとしたらどなたが良いですか。お名前を教えてください」と単刀直入に聞くのです。
この方法で名前が聞けたら、仮に不在でも次回は「○○さん、いらっしゃいますか」と話せます。
ポイント3:相手が通話しやすい時間帯を調べる
テレアポをする上で重要なことの1つは「電話をする時間帯」です。
大切なのは、相手が気持ちよく電話に出られる時間帯を知っておくこと。最初に電話した際に不在だったら「朝夕、比較的いつが○○様のご迷惑にならないでしょうか」と電話口の人に質問してみましょう。
また一般的にテレアポが嫌がられるのは下記の時間帯だと言われます。
- 朝の始業前・始業直後
- お昼休憩中
- 夕方17時前後
いずれも先方が立て込んでいたり、休憩中で電話を嫌がられたりする可能性が高そうです。
一般的には10時〜11時、13時〜16時あたりは電話のつながりやすい時間とされます。ただし「始業前に電話してください」「遅い時間にお願いします」など、先方が時間外を指定してくるケースもあるので、それに従いましょう。
時間外を指定するということは、ちゃんと聞いてくれるサインかもしれません。
ポイント4:お客様に選択肢を与える
お客様に選択肢を与えることも大切です。
例えば、担当者と話している中で「AとBの日程、どちらがよろしいでしょうか?」「あすちょうど近くまで伺うので立ち寄ってもいいでしょうか、明後日も大丈夫です」などと提案し、選んでいただく作戦です。
相手が「時間を拘束される」心理的バリアを外して、アポ獲得率が上がります。
ポイント5:適切なトークスクリプトを準備する
トークスクリプトのカスタマイズ、微修正を行いましょう。
トークスクリプトには、何をどの順番で話すか、質問するかが書かれています。
挨拶のあとに、商品やサービスの内容を簡単に説明。ただし長々と話したら相手は間違いなく興味を失います。どこで相手の共感を呼ぶのか、そのために適切な質問は何かなどがスクリプトの核です。
基本的に、スクリプトは営業パーソン共通のものがあるはず。そこに自身で話しやすい言葉や言い回しを添えていきます。相手に響いた表現や、離脱を招いてしまったポイントも把握して、トークスクリプトを改良していきましょう。
間違いなく成功率はアップできます。
テレアポの注意点
テレアポは電話でのやりとりなので、相手の顔が見えません。また基本的にチャンスは一度きり。
電話そのものを迷惑だと感じている人も少なくない前提で注意点も確認してください。
注意点1:拒否された企業はその場で深追いしない
テレアポを行った結果、先方から拒否された場合は深追いはしないようにしましょう。「要らない」という相手に迫っても逆効果になるだけです。
ただし、相手が最大手企業などで、簡単に諦められないケースもあるはず。その場合は、少し日数を置いてから再度コンタクトを試みます。当たる相手を変える、こちらの担当も変える、「他社の動向もお伝えしたくて」など理由をつけるのも一つの手です。
注意点2:競合をおとしめる表現を避ける
自社の商品の優位性を伝えるのは重要ですが、その際に競合製品を低く表現するのは危険です。
もし先方企業が競合商品のユーザーだったら、あるいは競合会社と密接な関係があったら、相手は強い不快感を示すことでしょう。自社のほうがよいと言いたくなる気持ちは理解できますが、競合のシェアが大きいほど逆効果にもなりかねません。
アポ取りの段階で、不用意に他社製品と比較しないのが得策です。
注意点3:説明は簡潔にする
テレアポでは内容を簡潔に伝えるのが最重要。相手がせっかく電話に出てくれても、要領を得ない説明をしてしまうとすぐに電話は切られてしまうでしょう。
忙しい中で時間を割いていることを深く認識し、結論から簡潔に話しましょう。時間をくれていることへの感謝を持ちつつ、相手に有益な情報を最短距離で届けるマインドを持ち続けることが大切です。
企業へのテレアポは準備と慣れが必要
企業へのテレアポでのポイント、注意点を解説しました。テレアポは慣れるまでは大変かもしれませんが、電話をかけた分だけ上達します。
アポ取りで件数を積み重ねられるようになると、商談の腕前も向上しているかもしれません。自身の扱う商品のよさを端的に伝える訓練を繰り返しているからです。
テレアポが得意になるとコミュニケーション力が大幅に向上し、度胸が付くので、営業スキルも上がります。苦手という人が多い分野だから希少価値も高められます。
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