営業活動を効率的に行い、成功率を高めるためにはセールスプロセスが重要です。目的を明確にし、判断基準を数値化することで情報を共有することは現代企業の必須課題とも言えます。ひとつの商談を成立させるだけにとどまらず、営業活動全般と企業の成長を視野に入れた時、セールスプロセスは欠かせないポイントになります。
当記事ではセールスプロセスの概要の紹介と運用のコツを解説しています。ぜひご活用ください。
この記事の目次
セールスプロセスとは何か
近年、インターネットがインフラ化したことにより顧客が求めるサービスや情報は大きな変化を遂げています。
日々多様化する顧客のニーズに対応するには効率的な営業活動が必須であり、そのために重要となるのがセールスプロセスです。
セールスプロセスの基礎知識
セールスプロセスとは、営業活動のプロセス、過程のことです。厳密に定義されているわけではなく、具体的にどういう手順を踏むかは企業や部門によって異なります。
営業活動のうち、セールスプロセスの範囲は一般的にホットリードの選定からリピーターの獲得までと考えられています。
正しくセールスプロセスを分解し、把握できていると各段階での課題の可視化、データの数値化などの助けとなるでしょう。その結果として営業活動の成功率や成果が上がり、顧客満足度の向上とリピーターの獲得が達成されます。
セールスプロセスの重要性
インターネットの活用などによって情報収集のコストが下がると、顧客の求める情報も変わっていきます。セールスを提供する側も従来の方法が通用しなくなってきたという一面があります。
このような情報収集コストの低下という事情はBtoC、BtoB問わず影響を受けました。同じ理由で、セールスプロセスも対象や市場を選ばないという強みもあります。
人材の育成はどの業界においても常に課題になりえるポイントですが、こと営業分野は顕著で、これらの対策と改善のためにセールスイネージブルメントという言葉も注目されています。物事の明確な数値化は、営業はもちろん企業・組織活動全体の効率化を支援してくれます。全分野に好影響を与えることに繋がります。
データの管理と分析の効率化は、当然営業活動の効率化にも直結しています。
セールスプロセスの運用方法
セールスプロセスを表す一般的な5段階をご紹介します。
- ホットリードの選定
- アプローチ
- ソリューション提案(商談)
- クロージング
- リピーターの獲得
前述の通り企業や人によって工程が変わることがありますが、数が少なければプロセスを視覚化する効果が薄くなり、数が多ければそれだけ管理が複雑になってしまいます。
これらの課題を両立するなかで上記の5段階の管理が広く利用されています。
1, ホットリードの選定
潜在顧客のなかから有望なホットリード(顕在顧客)を選ぶ段階です。選定のためには、サイトへのアクセス頻度やメールの開封頻度など明確な数字を決めることが重要です。
担当者によってアプローチをかけるか、かけないかの判断が異ならないようにできるだけ汎用的な基準を決めましょう。
2, アプローチ
ホットリードと判断した顧客にアプローチをかけます。具体的にはメールやチラシの送付、テレアポなどを行う段階ですが、近年はZoomなどを使用したオンラインによるアプローチの方法も充実してきました。
SNSのオフィシャルアカウントなどによる双方向性のあるやりとりは、前段階の「ホットリードの選定」と「アプローチ」を同時に行ってくれる注目度の高い方法です。
3, ソリューション提案(商談)
アプローチで発生した課題を解決する段階です。
ホットリードの選定とアプローチにより対象が有力な顧客候補であることはすでに判明しています。拙速に売り込みをかけたりせず、顧客の潜在的なニーズの把握を目指しましょう。
契約が交わされるか否かの分水嶺となりうる極めて重要な段階です。
4, クロージング
実際に契約が交わされる段階です。顧客の好感度にダイレクトにつながる可能性が高いので、やりとりの正確さ、丁寧さ、迅速さを意識してください。
契約締結をもってゴールとするのではなく、リピーターの獲得が目的であるとあらためて確認する必要があります。
5, リピーターの獲得
セールスプロセスの目的とも言える段階です。従来の営業活動は契約や受注の成立までで区切ることも多かったのですが、顧客満足度やカスタマーサクセスの重要性は日に日に増しています。新規顧客をゼロから獲得するよりも、一度購入経験のある顧客にリピートしてもらうほうが一般的には効率的です。
近年はNPSやLTV(顧客生涯価値)なども重視されており、リピーターの獲得の度合いもKPIの一つに含めるとよいでしょう。
プロセルトラクションがセールスプロセス全般でサポート
セールスプロセスの第一歩となるホットリードの選定は、一見単純なようですが基準を設けることはかんたんではありません。プロセルトラクションではあなたの会社のマーケティングや戦略にマッチしたホットリードの選定からセールスプロセス全般をサポートします。
セールスプロセスの効率的な運用方法
セールスプロセスを運用していくにあたって「属人化」には強い注意を払わなければなりません。多くの人材が平均的に成果を上げられるように王道パターンを作り出し、各セールスパーソンに徹底させることがセールスプロセスの本質です。
ただし本来、営業活動は情報の取捨選択と判断基準が複雑であり、属人化してしまうのはある意味で自然なことでもあります。組織的な営業体制が作れていない場合には、安定して成果を出せる人材に依存してしまうケースも多いでしょう。そうしたエース級のセールス人材が休職・退職するような事態になると簡単には対応できません。
せっかくつくったセールスプロセスの仕組みが属人化している状態は防がなくてはなりません。できるだけ成果を出せる人材をいかに確保するか、ではなく組織として安定的に成果を上げるシステムをつくるのが近年の主流です。特別なタレントに依存しない組織の構築を目指しましょう。
営業活動のなかで得た数字や成果は知的財産です。正確なデータの収集と共有は現代企業にとって極めて重要なポイントとなっています。
細分化にも注意
属人化同様、プロセスの細分化にも注意していきましょう。
厳密な情報は運用が難しく、共有コストも上がってしまいます。
共有コストが上昇した結果属人化が発生してしまうのでは本末転倒です。
組織にあったプロセスを構築していきましょう。
セールスプロセスの成功のコツ
セールスプロセスに絶対の正解はありません。
適切な段階で評価し、改善できそうな項目があれば検討していくPDCAサイクルを用いるのが運用成功のコツです。
セールスプロセスを運用して企業の力を上げる
セールスプロセスを適切に運用していくことで営業活動の成功率が上がります。わかりやすくプロセスを共有できれば。組織全体の営業力向上にもつながるでしょう。
膨大な数のデータをいかに管理、活用していくかは現代企業の重要な課題です。データ管理の効率を上げることで企業力そのものを底上げしましょう。
プロセルトラクションがセールスプロセスの運用をお手伝いします
プロセルトラクションではリクルートなどの大企業からスタートアップまで幅広く経験してきた営業のプロが、営業活動の分析やセールスプロセスの構築をサポートいたします。ぜひお気軽にご連絡ください。