営業活動では、いくら努力を重ねてもなかなか新規リードを獲得できない場面があります。そんな時は、ハウスリストを作成すると、既存のリードや既存の顧客から新しい商談を広げ、売上の向上が見込めるでしょう。

今回は、営業効率を上げ成果を伸ばしていくための、ハウスリストの基礎知識、メリット、活用するためのポイントなど、幅広い視点で解説していきます。ハウスリスト作成のポイントを押さえて、効率的に営業活動ができるようになりましょう。

ハウスリストに関する基礎知識

営業活動を効率的に進めるためには、ハウスリストの作成が重要になってきます。この項目では、ハウスリストの基礎知識として、どんな意味があり、関連する別の用語との違いはあるのかなどを解説していきます。

ハウスリストとは?

ハウスリストは、一度以上接点のある見込み客や顧客の情報をリスト化したものです。具体的には、イベントやWebサイト、営業活動などで集めた情報をリスト化していきます。これらは営業活動への利用ができるため、ハウスリストの作成はとても重要です。

従来はリストを専門的に収集するリスト会社や、住民基本台帳を見たりして顧客情報を収集していましたが、個人情報保護法の施行により、これらの方法で情報を入手するのが困難になりました。

現代の営業活動では、自社で獲得した顧客の情報をもとに行うしかないため、ハウスリストの作成が重要視されるようになっています。

ハウスリストと混同されがちな言葉の違い

ハウスリスト以外にも「リード」「ホワイトリスト」といった用語があります。

まず、ハウスリストは接点を持ったリードの情報をまとめたものです。これに対し、リードは見込み客そのものを意味します。ホワイトリストはハウスリストに近いのですが、接点のない営業先の候補も含まれるので覚えておきましょう。

まとめると、ハウスリストは「一度以上接点を持ったリード情報をまとめたもの」リードは「見込み顧客そのもの」ホワイトリストは「営業先の候補を一覧化したもの」になります。それぞれの言葉は似ているようで別の意味を持つので、しっかり把握しておきましょう。

ハウスリスト作成のための3つの手順

ハウスリストの基礎的な知識が判ると、実際に作成のための手順が知りたくなるかもしれません。ハウスリストの作成は、主に3つの手順を踏んで行うと上手くいくでしょう。そこでこの項目では、効果的なハウスリストを作るための3つの手順をそれぞれ解説します。

情報項目を設定する

ハウスリストを作成する最初のステップは、情報項目の設定です。

具体的には

〇企業名

〇業種

〇担当者の氏名

〇担当者の所属部署や役職

〇担当者の電話番号

〇決裁者の情報

〇アプローチした履歴

これらの情報をまとめておくといいでしょう。もちろん、営業先の企業によって必要とする情報は変わってくるので、作成の際は、上記で紹介した基本を押さえつつ、オリジナルの項目を作り、情報をまとめていくといいでしょう。

手持ちの情報を整理する

リストするべき項目が決まった後、手持ちの情報を整理していきます。具体的には、営業活動を行い、そこで獲得した顧客に関する情報を、項目別に整理しておくのです。こうすると、情報を引き出す時、手帳や日報といった記録媒体から、いちいち引っ張り出すのを防げます。

この工程は、一見無駄のようにも見えますが、入力する情報を事前に整理しておいた方が、後々の手間が少なくなるので、この段階で整理しておくといいでしょう。

揃った情報をリストに入力する

ハウスリストを作成する最終段階は、リストに入力する作業です。この作業は、デジタルツールを活用するか、手入力になるケースが多くなります。そのため、ミスをなくすためにも、入力する人間とは別に、入力ミスがないかチェックする係を手配しておくといいでしょう。

ハウスリストに載せる情報は、顧客にアプローチしていくカギになります。間違いがあると、営業活動が上手くいかなくなる恐れがあるため、入力する人間も細心の注意を払いながら行い、併せてダブルチェックも怠らず行うと、正確にハウスリストが作成できるでしょう。

ハウスリストを作成する3つのメリット

ハウスリストの作成手順が判ると、今度は実際に作るメリットがあるのか気になってくるかもしれません。ハウスリストの作成には、大きなメリットが3つあります。この項目では、その3つのメリットをそれぞれ解説しますので、確認していきましょう。

担当者や決裁者の情報を正確に把握できる

ハウスリストには、営業先の担当者や決裁者となる人物の情報がそれぞれ記載されています。ですから、最適なタイミングで相手側のキーマンと接点を持てるようになるでしょう。

ハウスリストがないと、見込み客にアプローチをかけて、決裁者のもとにたどり着くまでに時間がかかってしまいますが、ハウスリストがあると、決裁者の情報を記載している関係上、営業活動をスムーズに行えるようになるでしょう。

コストをかけず顧客を獲得できる

新規顧客を獲得する方法としては、Web広告を出したり、コンテンツマーケティングを行ったり、展示会やイベントなどを催す必要があります。これらの手法は一定の効果がありますが、どれも相応のコストがかかるのがデメリットです。

ハウスリストがあるとコストをかけずに顧客を獲得できるメリットがあります。なぜなら、ハウスリストに記載されている顧客情報をもとにすれば、そこから顧客を獲得できるようになるからです。

ハウスリストを活用すると、見込み客の取りこぼしを減らせます。それ以外には、マーケティング費用対効果を上げる作用もあるので、ハウスリストの作成は、現代の営業活動でとても重要な意味を持つようになったのです。

企業収益を安定的に確保できる

営業活動は外的な環境に大きく左右されやすい特徴があります。具体的には、新型コロナウイルス感染症の影響で、オフラインの展示会やイベントの開催ができなくなりました。それまでオフラインで集客していた企業にとっては大きな痛手だったでしょう。

Web広告やオウンドメディアに関しても、オンラインで集客できるメリットはあるのですが、検索アルゴリズムの変動といった外部要因に影響されるケースが多くなっています。

ハウスリストをしっかり管理し活用すると、上記で紹介した外的要因が大きく左右する環境であっても、確実に集客ができるようになるのです。それが、自社の業績を伸ばし、収益の安定性につながっていきます。

プロセルトラクションが営業成果を上げるためのハウスリスト作成をサポート

この記事でハウスリストの概要は説明していますが、営業活動を効果的に進めるためのハウスリストの作成はかんたんではありません。そこでプロセルトラクションではあなたの会社にマッチしたインサイドセールスのご提案から実践までサポートしています。

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ハウスリストを活用するための4つのポイント

ハウスリスト作成のメリットが判っても、実際に活用するポイントを押さえないと意味がありません。ハウスリストを効率的に活用するポイントは、主に4つです。この項目では、ハウスリストを活用するための4つのポイントを、それぞれ解説していきます。

目的や目標値を具体化する

ハウスリストの作成には、見込み顧客の育成という意味もありますが、それだけでは不十分です。ハウスリストを活用した場合、どれだけ成果が出るのかといった具体的な目標が必要になるでしょう。

目標値を具体化するためには、自社の商品やサービスを購入するユーザーが、どのような人間なのか把握する必要があります。これは「ペルソナ」を明確にする必要があるのです。

ペルソナを明確にすればするほど、ターゲットとなる層を算出しやすくなり、目標値がどんどん具体化できます。目標値が具体化されると、達成にはどのくらいタスクが必要になるのか判り、営業担当のモチベーションアップにもつながるので覚えておきましょう。

情報を定期的に整理し最新の状態にする

ハウスリストに載せる情報は、常に新しい最新の情報でなければ意味がありません。なぜなら、古い情報を載せたままだと、不適切なマーケティングの原因になってしまうためです。

特に契約済みの顧客や、営業NGを出された顧客に対して再度営業を行ってしまう可能性があります。こうなると、自社の信用問題にもつながりますし、今後の営業活動にも大きな痛手を与えてしまうでしょう。

契約破談といった最悪のケースに陥られないためにも、ハウスリストの情報は、常に最新のものになるように、定期的に更新していくといいでしょう。

インバウンドマーケティングを併用する

インバウンドマーケティングをご存じでしょうか? これは自社の商品やサービスに興味を持つ顧客に対し行動を促す手法です。具体的には、自社Webサイト用のホワイトペーパーを作成したり、顧客が欲しい情報をダウンロードできる仕組みを作るといいでしょう。

インバウンドマーケティングで獲得した顧客の情報を、ハウスリストに記載していけば、より効率的な顧客の育成ができるようになります。確度の高いリードになる可能性がありますし、長期的なリード獲得につながるので把握しておきましょう。

各種デジタルツールを活用し情報を管理する

ハウスリストを作成するとき、各種デジタルツールを使用すると、負担が大きく軽減されます。手作業で膨大な数の顧客データを入力するとなると、時間もかかりますし、ミスが発生するリスクがあります。

名刺管理ツール、CRMツール、SFAツールといった各種デジタルツールを使うと、全ての情報をデジタル化できますし、情報の引き出しもスムーズです。

名刺管理ツールも名刺をスマートフォンでスキャンするだけで、必要な情報をデータ化できるメリットがあるので、このような各種デジタルツールを活用すると、ハウスリスト作成のハードルが下がるでしょう。

ハウスリストの必要性を理解し営業活動に活かそう

ハウスリストを作成すると、顧客に応じて最適なアプローチができるようになります。同時に、現代の営業活動では、ハウスリストの作成がとても重要になってくるのです。今回の記事では、そんなハウスリストに関する情報を紹介してきました。

主にハウスリストの基礎知識や、作成するメリット、活用する際のポイントなど、幅広い視点で解説しましたので、併せて確認するようにしてください。正確なハウスリストを作成し、営業活動を効率的に進められるようになりましょう。

プロセルトラクションがハウスリスト作成のお手伝いします

プロセルトラクションではリクルートなどの大企業からスタートアップまで幅広く経験してきた営業のプロが、営業活動を有利にするための、ハウスリスト作成のお手伝いを致します。ぜひお気軽にご連絡ください。

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