インサイドセールスとは、オンラインやSNS、メールや電話など非対面でのコミュニケーションツールを活用することで、相手先を訪問せずに行う営業方法です。コロナ禍で注目され普及が進みましたが、セールスの分業化・効率化のニーズから生まれた新しい職種だといえます。効果的に導入すれば成果が出やすく、働き手の都合からも今後ますますインサイドセールスへの移行が見込まれます。
顧客にとっても即時性が高く、サポートを受けられるなどさまざまなメリットがあります。
しかしこれまでインサイドセールスを設置したことのない企業が新たに導入するのは、ややハードルが高いでしょう。そのためインサイドセールスの代行、つまり外注という選択肢をおすすめします。代行会社によっては見込み顧客の選定からアポ獲得、商談成立、カスタマーサクセスまでのあらゆる営業活動を委託することが可能です。
この記事では、インサイドセールスの代行会社10社の比較や導入の手順、選び方を解説します。従来型の営業方法を一変させて、売上アップを目指したい方はぜひご覧ください。
この記事の目次
インサイドセールスに注目が集まる理由
新しい営業方法としてインサイドセールスが主流になった理由を解説します。
営業手法の主軸がインサイドセールスに移行したことや、働き方改革による業務効率化、大幅なコストダウンなどが、時代のニーズと合致しています。
オンラインでのセールスが浸透した
2020年からのコロナ禍によって、直接訪問する手法(フィールドセールス)が難しくなり、オンラインセールスを導入する企業が急増します。
リモートワークやオンラインの会議・商談などが一般的に広まり、業務においても十分にコミュニケーションが取れることが認識されました。
従来の働き方を一変させたコロナ禍という契機により、非対面での営業が可能なインサイドセールスがより知られるようになったのです。
働き方改革により業務効率化が進んだ
働き方改革により業務効率化が進んだことで、優秀な人材ほどよい労働環境を求めて他社へ流出していきます。
従来の直接訪問する営業手法ではリード獲得から成約までを1人で行うため、業務量が多く働き方改革の流れに反しています。労働人口が減るなかで、そもそも営業職は慢性的に不足している職種です。
限られた人数で売上を伸ばすためには業務の効率化を高めるしかありません。その効率化策として分業を進め、インサイドセールスを導入する企業が増えていると見られます。
営業コストを抑えられる
メールやSNS、Web広告などのオンライン上で集客すれば、営業コストを大幅に低減できます。
大量に電話をかけてアポが取れたところを順次訪問する従来の営業方法と比べれば、大幅に時間や労力をカットでき、重要な業務にリソースをかけられます。
インサイドセールスを導入するメリット
インサイドセールス代行を導入すれば成約率の向上や、顧客との信頼関係作りなどさまざまなメリットが得られます。
成約率が向上する
確度の高い顧客から重点的にアプローチするため、商談アポが取りやすくなります。加えてオンラインでさまざまな施策が打てるため、1日にアプローチできる顧客の数も大幅に増えます。
営業成績は「営業の質×アプローチ件数」で決まるため、どちらも向上することで成約率がかけ算的に上がるでしょう。
セールスもれや顧客の流出を防ぐ
集められた見込み客の情報のすべてが、インサイドセールスに集約・アプローチされます。
従来型のフィールドセールスの担当者は、すぐ売上の見込める顧客ばかりに集中します。そのため彼らの手元に将来的な顧客の名刺が眠ってしまい、セールスもれが起こる可能性がありました。
インサイドセールスならすべての情報が一元的に管理されるため、セールスもれを防ぐことができます。
さらにインサイドセールスは見込み客とコンタクトを継続するため、知らないうちに競合他社に顧客が流れてしまうことも防げます。
プロセスが見える化され、売上予測の精度が上がる
インサイドセールスでは、マーケティング・フィールドセールス部門とやり取りした記録が残ります。
多くの営業活動のデータは数値が残るので分析しやすいです。そのため売上計画を立てる際も、大きな誤差がなく高精度の予測ができるでしょう。
顧客ロイヤリティが高まる
インサイドセールスは長期にわたって顧客を育てます(ナーチャリング)。
育成期間中は商品を売り込むよりも、顧客の悩みが解決できる情報を継続的に提供することに注力して、信頼関係を構築していきます。
時間を掛けて寄り添ってくれた企業に好感を持つ人は多いため、自然な流れで「買いたい」というアクションが起こるのです。
顧客ロイヤリティが高まれば、自社製品を長期的に愛用してもらえるでしょう。
インサイドセールスを外部委託する際の流れ
インサイドセールスを委託する際の流れを確認します。自社の課題を明確にして、必要な代行会社を選定することが重要です。
自社の営業課題を洗い出す
代行会社に依頼する前に、自社の営業課題(費用対効果の算出、営業フローにそった課題定義、解決策の立案)の抽出を行います。
ボトルネックが明確であれば、その課題に強い代行会社を選びやすくなります。
代行会社のリサーチ・問い合わせ
どのような代行会社があるか調べ、課題解決に合致した代行会社を選定していきます。
ネットの情報だけではくわしいサービス内容や料金など不明な場合があります。具体的な内容を聞くために候補の代行会社に問い合わせましょう。記事の後半ではおすすめの代行会社と特徴を紹介しています。
代行会社から連絡があったら、インサイドセールスに関する課題を伝えて、アポイントを設定してください。
代行会社とヒアリングし、提案・見積もりを受ける
候補の代行会社と課題解決に向けたヒアリングをします。自社の「本当の困りごと」を見抜いて本質的な提案をするのが優れた代行会社です。プランの提案や見積もりの説明を受けます。
代行会社を比較検討・選定する
サービス内容や料金などを総合的に判断して代行会社を決めます。
自社の業界や商材に適したプランになっているか、ターゲットの選定やシミュレーション結果が適切かどうか判断してください。
インサイドセールス代行がスタート
契約後に、代行会社の営業チームと打ち合わせを行います。今後のスケジュールやプロジェクトの要点をすり合わせ、支援体制を整えます。
契約してから一週間程度でインサイドセールスの開始です。この時点で代行会社とKPIを設定しておきます。大切なことはKPIの達成状況を頻繁にチェックして、PDCAを回すことです。
KPIや振り返りの定期的なミーティングなどを自主的に設定してくれる会社を選びましょう。
インサイドセールスは「プロテルSDR」をお試しください
インサイドセールス代行会社への依頼を検討している場合は、プロセルトラクションのインサイドセールス代行サービス「プロテル SDR」がおすすめです。
プロテル SDRでは、インサイドセールスの業務設計から運用代行までをサポートいたします。
リクルートなどの大手企業からスタートアップまでBtoB事業の営業支援実績豊富なプロ集団が、あなたに合ったインサイドセールスをコンサルティングいたします。
インサイドセールスでお悩みの方は、お気軽にご相談ください。
インサイドセールス代行の料金体系
インサイドセールスを外部委託した際の報酬体系を解説します。
おもに固定報酬型と成果報酬型に分けられますが、代行会社によってはこれらの料金体系を併用する場合もあります。
固定報酬型
固定報酬型は、委託する業務内容や期間などから一定額の費用が発生します。
固定報酬型の特徴は以下の通りです。
- ・期間やサービスごとに価格が決まる
- ・全般的に委託すれば、多くの営業課題に取り組める
- ・長期のプロジェクトや内製化を目指す際によい
- ・効果が出なくても支払う必要がある
インサイドセールス代行では固定報酬型が一般的といえます。くわしい料金については各代行会社に問い合わせてください。
成果報酬型
成果報酬型は、アポ獲得数など成果に応じて料金が決まります。
成果報酬型の特徴は以下になります。
- ・商談数などの成果に応じて価格が決まる
- ・成果が発生しないうちは料金がかからない
- ・営業課題の一時的な解決になりがち
- ・アポ獲得などの代行サービスに多い
成果報酬型では成果が少ないうちは料金を抑えられますが、大量に成果が出た場合は高額になることがあります。
インサイドセールス代行会社の選び方
インサイドセールスをスムーズに導入し、できるだけ早く成果を出すためには、戦略立案や運用といった重要な業務を専門会社に委託するのが効果的です。
ここでは、インサイドセールス代行会社の見極め方について解説します。
戦略立案に長けている
戦略に長けている専門会社なら、KPIの設定や、自社の営業フローのどこにボトルネックがあるのかなど的確なアドバイスが得られます。
営業についてまるごと相談することで、代行会社もクライアントについて深く理解できるため、より本質的な提案が受けられます。
フィードバックが充実している
代行会社がインサイドセールスを行うと、自社内の営業パーソンが見込み客と会話する機会が減ってしまいます。その結果、生の声が社内に蓄積されづらくなるのがデメリットです。
解決策として代行会社からのフィールドバックを増やし、反映させるのが効果的です。
アプローチ件数やアポ獲得件数などの数値化される項目よりも、「顧客がどんな反応だったか」「アポが取れなかった理由」などを重点的に報告してもらえば、改善すべきポイントが把握できます。
得意分野や業績が自社に適している
インサイドセールス代行会社はそれぞれに得意分野が異なるので、自社に適した分野・業績を選ぶことが必要です。
以下が自社に適した代行会社か見分けるポイントです。
・営業フロー全般を任せられるか、アポ獲得など限定的なプロセスか
・ITや製造業など得意とする業界の種類
・顧客のタイプはBtoBかBtoCか
・商材の価格帯は高額か低額か
営業課題が山積してどこがボトルネックかわからない場合は、戦略や運用をまるごと任せられる代行会社に依頼するとよいでしょう。
インサイドセールス代行会社10社の比較一覧
インサイドセールス代行におすすめの10社を厳選して紹介します。
選定しやすいよう代行会社の特徴やサービス内容をリストにしました。気になる代行会社があれば、ぜひお問い合わせください。
プロセルトラクション「プロテルSDR」
<特徴>
・リクルートなどのBtoB事業支援の実績多数
・新規立ち上げの実績豊富
・インサイドセールスの業務設計からフィールドセールスまで代行可能
・営業のプロが多く、確度の高いリードを獲得
<業務内容>
・インサイドセールス運用支援
・インサイドセールス立ち上げ構築支援
<料金体系>
要問合せ
ベイルズ
<特徴>
・専任チームでのサポート体制
・データ分析をもとにした業務効率化
<業務内容>
・リスト作成
・アポ獲得からオンラインセールス、ナーチャリング
<料金体系>
固定報酬型
SORAプロジェクト
<特徴>
・テレアポ代行が得意
・800万社のなかから有望なリストを抽出
・平均アポ率4.6%
<業務内容>
・リスト作成
・テレアポ
<料金体系>
固定報酬型(コール単価は成果報酬)
コンフィデンス
<特徴>
・課題解決型営業で、「相談の接点」を構築する
・新規事業の立ち上げ支援多数
・プロジェクト専任制でサポート
<業務内容>
・新規事業の支援
・テレアポ・ナーチャリング代行
・MA導入コンサルティング
<料金体系>
固定報酬型(成果報酬については要相談)
リーグル
<特徴>
・ターゲティングからナーチャリングを支援
・IT業界で500社の支援実績
・MAツールを組み合わせたサービス
<業務内容>
・ターゲット選定
・テレアポ
・ナーチャリング
<料金体系>
要問合せ
セレブリックス
<特徴>
・25年間の実績から失敗しにくい営業方法でサポート
・独自の「顧客開拓メソッド」
・すべての営業業務が代行可能
<業務内容>
・市場調査から成約、カスタマーサクセスまで営業業務はすべて委託可能
<料金体系>
固定報酬型(成果報酬については要相談)
SALES ROBOTICS
<特徴>
・1,000社を超える支援実績あり
・マーケティングから受注までサポート
<業務内容>
・インサイドセールス運用支援
・インサイドセールス立ち上げ構築支援
<料金体系>
固定報酬型
アースリンク
<特徴>
・1,500社以上のサポート実績
・内製化に向けたデータ蓄積が可能
・集計データをもとに定例ミーティングを実施
<業務内容>
・見込み客獲得、アポ獲得、ナーチャリングなど
<料金体系>
要問合せ
ウィルオブ・ワーク
<特徴>
・BtoBに特化
・専門チームでサポート
・自社の営業パーソンが育成可能
<業務内容>
・リスト作成、アポ獲得、商談、クロージングまで幅広いサービス
<料金体系>
固定報酬型
インサイドセールス代行はプロセルトラクションにおまかせ
インサイドセールスのおすすめ代行会社10社や選び方、導入の手順について解説しました。
オンラインでのセールスが主軸となった今、企業としてインサイドセールスへの適応は必須であり、変革のチャンスとして取り組むことをおすすめします。
「方法は理解できたが、自社のサービスや顧客の場合どうすればいいのか……」そんな悩みをお持ちの方はぜひ一度ご相談ください。
リクルートなどの大企業からスタートアップまでサポート実績豊富な営業のプロが、あなたの会社にあったインサイドセールスをコンサルティングいたします。